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医療法人高山泌尿器科が地元新聞に寄稿したエッセイです。 |
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●人工物や皮下脂肪を注入 つり上げキットで効果安定 女性の尿失禁は、せき、くしゃみ、運動などにっておなかに力がかかったときに尿が漏れてしまう、いわゆる腹圧性尿失禁が多く、その治療法には膀胱(ぼうこう)を支持する筋肉を強化する訓練(骨盤低筋体操)、薬物療法、手術治療があります。体操と飲み薬の治療を根気よく続けることで完治する方も多いのですが、これらの治療でも良くならない場合には、手術を考慮します。 手術治療には、尿道周囲注入療法や膀胱頸(けい)部つり上げ手術があり、いずれも尿道や膀胱の出口のしまりをよくして尿漏れを止めます。尿道周囲注入療法とは尿道を内視鏡で見ながら針を刺し、粘膜が盛り上がるまでコラーゲンなどの人工物を注入する治療法です。他に注入物質として自分のおなかの皮下脂肪を吸収して使う自家脂肪注入法という方法もあり、この方法は異物反応が全くないため最近注目されています。これらの治療法は簡便ですが、注入物が吸収されてしまうため、徐々に効果が落ちてくるという弱点もあります。 つり上げ手術にはいくつか種類がありますが、基本的には膀胱の出口を糸でつり上げる方法です。したがって、どの程度の強さでつり上げるかが手術の正否を決め、弱すぎると尿失禁が再発しますし、強すぎると糸が膀胱に入り込んでくる場合もあります。また、患者さんによっては手術後けん引痛(下腹部がつっぱる感じ)がなかなかとれないことがあります。 つり上げ療法のキットには「ベシカ」という製品があります。膀胱頸部のつり上げキットですが、これはつり上げる糸を恥骨に固定するためにゆるんだりする心配もなく、しめすぎにならないような工夫がなされているので、牽引痛もなく安定した治療効果に定評がありました。しかも膣(ちつ)壁を切開する必要がないので、手術は短時間で終わり、アメリカでは外来通院で治療しているほどでした。 さらに、この「ベシカ」を上回る効果の期待されているつり上げ療法があります。それが「TVT手術」です。「ベシカ」と大きく異なる点は「ベシカ」が糸で「点」でつり上げるのに対して、「TVT手術」はメッシュテープを使用し「面」で支持するため、安定性が高い、という点です。(「TVT手術」についての詳しい情報はこちらをご覧ください) 30歳以上の女性のなんと3割が尿失禁を経験しているという調査もあり、尿失禁で悩んでいる方はかなり多いと思われます。また、年をとったら漏れるのはあたりまえとあきらめてしまっている人もいるでしょう。 しかし、尿失禁はほとんどの場合治療すれば治るのです。覚えのある方は恥ずかしがらずに一度泌尿器科で相談されることをおすすめします。 |
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