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聴覚障害者五輪で「銅」の快挙 帯広出身長原さん

  • 2017年9月8日 13時40分

 帯広市出身で白糠養護学校(釧路管内白糠町)教諭の長原茉奈美さん(23)=釧路市在住=が4年に1度開かれる聴覚障害者による世界最高峰のスポーツ大会「デフリンピック夏季大会」(7月18~30日、トルコ・サムスン)に道内勢でただ1人出場し、バドミントン競技の女子シングルス種目で銅メダルを獲得した。同競技唯一のメダルで日本として2大会ぶり、同種目では4大会ぶりの快挙。初出場で表彰台に立った長原さんは「信じられない気持ちでうれしい。家族や周囲に喜んでもらえて、少しは恩返しできたかな」と笑顔を見せている。

デフリンピックでの銅メダルを手に笑顔を見せる長原さん

 長原さんは生まれつき耳が不自由で帯広聾学校の小学部、中学部に通った。小学1年で競技を始め、6年生で全国大会に出場。帯広大谷高でも全十勝大会で優勝するなど実力を発揮した。

 道教大釧路校3年でアジア太平洋ろう者選手権(台湾)の女子ダブルスで優勝。しかし、翌年の世界ろう者選手権(ブルガリア)は女子シングルスでベスト16止まりだった。

 初のデフリンピックは「アジアや世界選手権以上に、各選手の大会に懸ける思いを強く感じた」と長原さん。そんな中、予選リーグを2位通過。決勝トーナメントの初戦、2回戦を突破し、準々決勝で強豪のマレーシアの選手に2ー1で競り勝った。準決勝は以前に対戦して勝っていた韓国の選手が相手。しかし「前の試合の勝ちに喜んで気持ちが切れていた」と1ー2で苦杯を喫した。

 中国の選手との3位決定戦。1ゲーム目を失ったが「一本一本集中しよう」と言い聞かせた。サウスポーからシャトルをこするように打つ得意のカットを駆使。相手のバランスを崩して2ー1と逆転勝ちし「やっと終わった」と思うほど気力を使い果たした。

 表彰台でメダルをもらい「ようやく実感した」という。混合ダブルスと混合団体はともにベスト8だった。

 帰国後の8月には、帯広に住む父義人さん(50)、母京子さん(48)ら家族や学生時代の友人と会って、喜びを分かち合った。

 教諭としては初々しい2年目。中学部2年生3人の副担任を務める。両耳に補聴器を着け、対話は問題ない。「自分の教えたことが生徒に伝わり、成長が見えることが楽しい」とやりがいを感じている。メダルを見せると生徒たちは触って「すごいね」と声を弾ませた。

 「耳が不自由でもバドミントンの試合中は気にならない。子どもたちにはたとえ障害があっても得意なものを持っていれば、自信につながることを教えたい」と力を込める。

 釧路市の社会人チームで週1回練習し、155センチと選手としては小柄な体を週3回ジムで鍛える。十勝の大会に出場することもあり、月1回は関東で開かれる日本代表合宿に参加し、腕を磨いている。

 「来年のアジア太平洋選手権で表彰台に立つ」という当面の目標に加え、視線は4年後を見据える。「今回は銅だったので、メンタルを強化して次は金メダルを取りたい」ときっぱり言い切った。

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