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十勝毎日新聞社ニュース

自然の中で暮らす 前向きに 川氾濫後の清水町旭山別荘地

  • 2017年8月12日 13時58分

被災後は助け合いながら生活し、「絆が深まり、災害への意識も変わった」と話す北田さん(左)ら住民たち。橘厚子さん(中央)の自宅で

 昨年夏の大雨による川の氾濫で、大きな被害を受けた清水町旭山地区の別荘地。7月下旬に現地を訪れると、災害の爪痕が残るキャンプ場は大勢のキャンパーでにぎわっていた。復旧の兆しを感じさせる一方で、いまだに元の生活に戻れない住民の姿もあった。

 鳥のさえずり、虫の声、風の音…。目をつむれば聞こえてくる豊かな自然の風景に心が癒やされる。穏やかなせせらぎを聞かせる久山川の方向を見ると、以前の何倍にも川幅が広がった河原に流木や巨石が積み上がる。1年たった今なお、木々が青々と生い茂っていたかつての風景は想像できないほど変わったままだ。

 川を挟んだ山沿いの土地にはログハウスが点在していたが、昨年夏、豪雨による濁流で別荘群を結ぶ唯一の町道が崩壊した。

 キャンプ場「遊び小屋 コニファー」では町道とつながる橋も流され、オーナーの加藤聖さん(64)が孤立状態に。情報発信に使っていたブログも更新できなくなる中、「キャンパーの期待に応えたい」との思いで自ら重機を使って橋を修復。2週間ほどで町道も一部復旧し、キャンパーが駆け付けて流木を拾い集めるなど復旧に協力した。

キャンパーでにぎわう「遊び小屋 コニファー」。周囲には今も災害の爪痕が残る

 今は以前のにぎわいを取り戻したキャンプ場だが、土砂が堆積し、大きく穴があいている箇所も。加藤さんは「キャンパーに励まされている。徐々に修復していければ」と前を向く。

 一方で、住民の北田秀雄さん(66)は被災後、御影の町営住宅に移り住んだ。手作りの住居は川から近かったため、井戸が流され、電気はつかなくなり、「笑うしかなかった」。道路は車が通れないため、一時は毎日のように数十キロの道のりを歩いて、水や食料を自宅まで運んでいた。

 それでも「自然の中でやりたいことをやる暮らしがしたい」と他の住民の畑で野菜作りを手伝う日々を送りながら、以前の生活に戻れるよう模索している。

 「雨が降ると心配になる」。住民たちは不安を語る。だが、被災後に風呂や洗濯などを協力し合ったことで、「あいさつする程度だった」という住民同士の絆は深まり、災害への意識も変わったという。「警報が出れば、すぐに皆で避難しようと話している」と北田さん。身近な自然の脅威を目の当たりにし、身を守るには普段の心構えが大切だと実感している。

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