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アザラシとの共存探る 帯広畜大サークル「ゼニ研」

  • 2017年5月16日 13時54分

ゼニガタアザラシの縫いぐるみを手にする今井さん(左)と岡本さん

 帯広畜産大学のサークルで野生動物のゼニガタアザラシを調査する「ゼニガタアザラシ研究グループ(ゼニ研)」。35年前、アザラシ保護を目的に立ち上がった同サークルだが、近年は個体数調査(センサス)をメインに人間との共存の在り方を探っている。

 ゼニ研は1982年に設立。現部員は約20人で、襟裳岬や道東地域数カ所で年4回、センサスを行っている。一度の調査は1週間に及び、双眼鏡や望遠鏡などで500~800頭を確認する。

 一時は絶滅の危機にあったアザラシだが、近年は個体数が増加し、漁業被害が拡大している。「保護」を目的としたゼニ研も、「共存」を活動テーマに掲げるようになった。代表の今井菜々さん(畜産科学課程3年)は「センサスを続けることで、個体数の変化を見守ることができる」と活動の意義を強調。副代表の岡本朋子さん(同)は「海の中は見えず、個体数の増減は簡単には分からない。共存のため、少しでも役に立てれば」と願う。

豊頃町の大津漁港周辺にすみ着いていたゼニガタアザラシ(2011年)

 調査では岩に上がった個体を数えるが、保護色のアザラシを見分けるには経験が必要。波が高い日は岩に上がることが少なく、天候との闘いでもある。

 古銭に似た体の斑紋を3カ所以上一致させて特定する、「個体識別」にも力を入れる。生息地を移動する個体を把握でき、性別や餌が関係しているのかなど移動理由を突き止められる可能性があるからだ。ひたすら写真を見詰め、個体識別にはまる部員も。「寝転んでいる姿が休日のおやじのようで、腹立たしい個体もいる」と岡本さんは苦笑いする。

 無人島でも調査し、テント生活を含めたアウトドアも楽しみの一つ。部員たちはラッコや野鳥、星空観察などを満喫している。

<ゼニガタアザラシ>
 北海道東部の沿岸から襟裳岬にかけて分布。2015年に絶滅危惧種から外れ、1ランク下の準絶滅危惧に変更。えりも地域では漁業被害が深刻化し、個体群管理手法確立などに取り組んでいる。

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