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キリンに「フェロモン受容器」 世界初の発見 帯畜大の近藤助教ら

  • 2017年1月24日 14時13分

近藤大輔助教

 帯広畜産大学の近藤大輔助教(32)=基礎獣医学研究部門=らの研究グループが、キリンの「フェロモン受容器」を世界で初めて発見した。おびひろ動物園、旭山動物園(旭川市)との共同研究。今後、フェロモン伝達などの仕組みを明らかにすることで、キリンの繁殖率向上につながることが期待されている。

 フェロモンは昆虫や動物が出す化学物質で、生殖行動などのコミュニケーションを取る際に発せられる。フェロモンを受け取るのは「鋤鼻器(じょびき)」と言われる特殊な受容器官で、これまでキリンには鋤鼻器の存在が確認されていなかった。

 今回同大では、おびひろ動物園で2015年12月に死んだ「リボン」(雌)と旭山動物園で14年7月に死んだ「マリモ」(同)の2頭の病理解剖を行い、頭部から鋤鼻器を発見、同定した。

 構造はウシなどの哺乳類動物と似ていたが、血管の分布パターンに関してキリン特有のものであることも明らかになった。

 一般に哺乳類の鋤鼻器には大きな静脈が流れており、これをポンプのように使い、「管腔(かんくう)」と呼ばれる管の大きさを変えることでフェロモンを吸い込むように取り込む。キリンは管腔周辺を小さな血管が取り囲んでいることから、この血管が“2次的なポンプ”として機能している可能性があるとした。

2015年に死んだリボン

 これは、キリンの首の長さに関係するとみられ、雄のキリンが雌の尿をなめることでフェロモンを感知する「フレーメン」などの際に大きく血圧が変化することから、この血圧の変化に適応した可能性もある。

 キリンは昨年12月、新たに絶滅危惧種に指定された。近藤助教は「希少な動物種の維持には、種ごとの繁殖行動を理解し飼育管理する重要性を、基礎研究分野から裏付けた。キリンの繁殖率の向上へつながることが期待される」と話している。

 おびひろ動物園の柚原和敏園長は「キリンが死亡したことは残念だが、繁殖の技術向上につながっていけば」としている。

 今回の発見は、論文として米科学雑誌「Microscopy Research and Technique」に掲載された。

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