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十勝毎日新聞社ニュース

農畜産 最大478億円減 TPP道試算

  • 2016年2月18日 13時15分

牛乳乳製品は258億円
 【札幌】道は17日、道TPP(環太平洋連携協定)対策本部の庁議を開き、TPPが発効された場合の道内農林水産物の影響試算を公表した。農林水産物全体の生産減少額は402億~598億円としたが、農畜産物に限ると337億~478億円と全体の8割を占め、最も影響が大きいとみていることが分かった。

 国が生産額への影響を試算した農産物のうち、道内の生産額が1億円以上の13項目について試算した。項目別で最も影響が大きいと見込まれるのは、全国生産の45%を占める牛乳乳製品で、減少額は179億~258億円。脱脂粉乳やバターは新たにTPP枠が新設され、安価な輸入品が増加することによって国産品の価格低下が懸念されるとしている。

 また、牛肉は48億~97億円、豚肉は11億~22億円。作物関連では全国生産の83%を占める砂糖(ビート)が43億円、69%を占める小麦が42億円、それぞれ目減りすると見込む。

 政府試算は全国農林水産物の生産減少額について1300億~2100億円としたが、道試算ではこのうち約3割を道内産が占めるとみている。

 このほか水産物の影響額は53億~108億円で、ホタテが25億~49億円、サケ・マスが23億~46億円。林産物は12億円と算定した。

 道はこの試算を踏まえ、農業生産力の強化や多様な担い手育成、国内外への食市場へのチャレンジといった施策を掲げ、今年度補正予算や新年度予算に盛り込む考えを示した。

 高橋はるみ知事は「担い手の方々が将来に夢をつなぐことができる道独自の予算を考えていかなければらない」述べた。(道下恵次)


「技術高めて努力」 十勝農業者に不安、意欲も
 道が示したTPPによる道内農林水産業の影響試算について、管内の農業関係者からは不安の声が聞かれる一方、新たな経営努力への意欲も示された。

 JA道中央会の飛田稔章会長は「今回の試算対象外項目の影響や関税再協議問題など、TPPに関わる不透明な動向も含め、さらなる分析が必要」とコメント。JA帯広かわにし専務で道肉用牛生産者協議会の小倉豊会長は「産官学が一体となり必要な政策、技術を講じ、グローバルでも対応できるように取り組んでいきたい」と話す。

 小麦が道内生産額270億円から42億円の減少が見込まれることについて、清水町の畑作農家水野正樹さん(49)は「消費者の間で以前から国産は高いという懸念がある。生産現場は減少額を見て栽培技術の向上、品種改良を進め、収量を上げる努力をしていかなければ」と指摘する。

 道内の牛乳乳製品の生産額で6~8%の減少が見込まれていることに対し、ドリームヒル(上士幌)社長で十勝酪農法人会会長の小椋幸男さん(64)は「道内で極端な影響はないのでは。安全・安心、北海道のブランド力で負けないだろう」と述べる。

 士幌町の畜産農家奥秋博己さん(61)は「減少額を少しでも抑えられるよう国も生産者も努力が必要。消費者に喜んで買っていただける肉を生産しなければ」と話した。

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