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TPP対策の問題指摘 東大大学院の鈴木教授 内外情勢調査会

  • 2016年1月22日 13時45分

「今だけ、金だけ、自分だけ」とTPPを批判する鈴木教授

 内外情勢調査会帯広支部(高橋勝坦支部長)の1月例会が21日、帯広市内の北海道ホテルで開かれた。東大大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授が「今後の食糧事情と日本農業の進むべき道」と題して講演した。

 日本やアメリカなど12カ国で昨年大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)で、日本の交渉姿勢について鈴木教授は「アメリカのために決めると頑張ったのは日本交渉団だった。日本の得意技の玉虫色で決めた」とした。協定署名が2月4日にニュージーランドで予定されているが、「条文解釈をめぐって玉虫色にしたせいで、もめているのが現実」と話した。

 政府が試算したTPP影響額は大筋合意前に国内総生産(GDP)増加額を3.2兆円、農林水産への影響をマイナス3億円としていたが、合意後にはGDP13.6兆円増加、農林水産への影響もマイナス1300億~2100億円と激変。「国内対策を示してお金を出すから黙れというどう喝が始まった」とし、「本来は影響があるから対策をしなければいけないが、影響と対策をセットで出すことで何もないことにしている」と批判した。

 牛肉や豚肉で赤字の補填(ほてん)をする対策拡充が決まったが、「補填するから大丈夫だと言っても財源がない。一番の原資の牛肉関税1000億円がなくなる。どこかの大事な農業予算を切ることになる」とした。

 TPPでメリットを受けるのは「巨大企業のごく一部」とし、日本政府は「今だけ、金だけ、自分だけの3だけ主義」と指摘。その上で、「人の健康、雇用者の生活、環境に配慮して、均衡ある発展を目指さなければ自身の企業経営と経済社会も持続しない。多くがこれを見失っており、十勝から正常化させてほしい」と強調した。(関坂典生)

<プロフィル>
 1958年三重県生まれ。82年東大農学部卒業。農林水産省、九州大教授を経て2006年から東大大学院教授。専門分野は農業経済学、国際経済学。

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