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十勝毎日新聞社ニュース

肉牛の赤字補填法制化 TPP大綱

  • 2015年11月9日 13時35分

恒久財源を確保 政府が検討
 環太平洋連携協定(TPP)をめぐり、国産牛肉などの長期的な価格下落が懸念されるのを受け、政府が牛肉農家の赤字の一部補填(ほてん)を法制化する方向で検討していることが分かった。9日、政府・自民党関係者が明らかにした。協定発効後は生産者の赤字を補ってきた関税収入が大幅に減少するため、国の恒久財源を投入できるようにする狙い。

 牛肉の現行関税率は38・5%だが、協定発効後は27・5%に削減され、16年目から9%となる。さらに、日米など12カ国が公表した協定の条文案では、日本は米国など5カ国の要請があれば、遅くとも協定発効の原則7年後に関税撤廃の繰り上げ時期の可否を協議しなければならないと規定。日本が関税撤廃を回避したコメ、牛肉・豚肉など重要5項目も再び自由化を迫られる可能性がある。

 現在、牛肉農家の赤字は生産者と国が積み立てる資金を活用した肉用牛肥育経営安定特別対策事業(新マルキン事業)で約8割を補填しているが、法制化は補填割合を拡充する方向で検討している。牛肉と同様、段階的に関税が下がる豚肉の生産者の支援策、畜産の飼料コスト低減も課題で、政府が11月中に取りまとめるTPPの政策大綱への反映が求められている。

「変動へ対応必要」十勝の肉牛農家
 肉牛農家の補填制度を、政府が法制化で調整していることに対し、十勝の肉牛農家も注目している。

 本別町で肉牛を肥育する福田農場の福田博明代表(45)は「税金をつぎ込むことに消費者の理解が得られるのかどうか。TPPに不安はあるが、今は頑張れることを頑張るしかない。消費者に理解されるよう、行政なども巻き込んでやっていかないと」と話す。

 足寄町で飼料用米も使って乳用種を肥育する足寄ひだまりファームの沼田正俊代表(38)は「メリットとデメリットがある。利点は永続的に保証されるという点だが、年によって(収益とコストの)差額の違いが大きく、現在のように年ごとに変動に対応できる制度になるのかどうかがポイントになる」とみている。

 北海道肉用牛生産者協議会の小倉豊会長=JA帯広かわにし専務=は「長期的に関税が下がる中で、再生産ができるよう、変動に対応できる仕組みにしてほしい」と求めている。(岩城由彦、眞尾敦)

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