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TPP 鶏肉も関税撤廃 開放項目を追加発表 農水省

  • 2015年10月9日 13時38分

 農林水産省は8日、日米など12カ国が大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)について、日本が農林水産物の市場開放で約束した内容を追加発表した。十勝に関係する品目では、ハム・ソーセージなどの豚肉加工品、鶏肉、鶏卵等が含まれ、これまで情報がなかった中での突然の発表に、生産者からは戸惑いの声も上がっている。

TPP合意内容として発表された鶏卵の生産現場。すぐに影響はないが、将来的な打撃が懸念される(9日正午ごろ、中札内村で。塩原真撮影)

突然…農家に戸惑い
 畜産品では多くの品目で関税を段階的に削減、撤廃する。ハムやベーコンなどの豚肉調整品の関税は、TPP発効後11年目に撤廃。米国やカナダ、メキシコなどから輸入が増えており、国内メーカーや生産者にも影響がありそうだ。

 牛肉では牛タンの関税(現行12.8%)を11年目、ハラミ(道内はサガリ)など牛内臓の関税を13年目にゼロに。牛タンなどは既に米国や豪州産が多くを占めるが、関税撤廃で国内価格も下がり、生産者へ打撃となる可能性もある。

 鶏肉の関税も11年目に撤廃される。しかし、全輸入量44.2万トンのうち参加国は2.5万トンのため影響は大きくはない見込み。

 小豆など雑豆は現行の低関税輸入枠の輸入量は維持されるため、枠内の関税は撤廃されるが、低価格の豆類が大量に出回る可能性は低いとみられる。

 木材は種類ごとに1~16年で関税撤廃される。既に1964年に自由化され、関税も徐々に引き下げられており、市内の業者は「すでに木材は防壁のない平地。TPPより為替変動が気になる」とする。

 管内農家は「すぐに影響はない」としつつも、長期的な影響を懸念する声も。市内で豚約600頭を飼う松井畜産の松井晃一社長(66)は「(豚肉に続いて加工品も関税が下がり)大変なことになる。ここ1、2年は海外で豚の病気が流行した影響で国内相場は高いが、今後どうなるか」と心配する。養豚農家は既に集約が進んでおり、十勝管内は30戸ほど。松井社長は「TPPで若い人が後を継がず、国内の競争がさらに激しくなればさらに減ってしまうのでは」とみる。

 年間130万羽を出荷する中札内若どり(中札内村)の戸水満事業室長は「一番多く輸入されているブラジル産が含まれていないので、それほど問題視していない。中札内若どりは在庫が足りず増産も考えているぐらい。国産の需要は強い。ブランド力を高め、発信していきたい」と話す。

 鶏卵を年間2700トン出荷する島田養鶏場(同村)の坂上誠乃介常務は「鶏卵は生鮮で動くので、(国産の)新鮮さや安全・安心が必要。関税撤廃されても極端な影響はない」とみる。ただ、「一番懸念されるのは加工向けなど冷凍で入ってくる粉卵。大量に海外から入ってきて輸入で需要を賄うと、国内相場が下がる可能性がある。そうなれば、生卵にも影響は出てくるはず」としている。
(眞尾敦、小寺泰介、長田純一)

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