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十勝毎日新聞社ニュース

食の安全・安心守れるか TPP大筋合意 住民の声

  • 2015年10月6日 13時39分

十勝経済の地盤沈下に 競争で国産品安く
 日米など12カ国が5日、環太平洋連携協定(TPP)締結交渉で大筋合意したことを受け、十勝管内の住民からは海外産の農産物の価格が引き下げられることを歓迎する声の一方、農業を中心とした地域経済への影響や食の安全・安心を懸念する声が聞かれた。

 夫と息子(1)の3人で暮らす音更町の主婦代(しろ)瑞希さん(20)は、外国産の安い野菜や肉がスーパーなどの店頭に並ぶことには歓迎だが、幼い子のことを考えると食の安全・安心に不安が残るという。「光熱費などで家計が厳しい中、まずは食費を抑えて切り詰めることが優先になってしまう」

 帯広市内の主婦小野優子さん(63)は「輸入作物は海外の安全基準で作られているから信用できない。安くても、国産の食べ物を買っていくつもり」と、輸入作物に対して食の安全・安心への不安を口にした。

 農業への影響が十勝経済全体の地盤沈下につながるのではとの不安も強い。更別村で自動車整備工場を経営する加藤昌生さん(41)は「工場の利用者は農家さんが多い。農家が衰退してしまうと経営に影響する。ゆゆしい事態だがこの流れを止めることは、もう無理なのか…」と沈痛な面持ちで語る。

 帯広市大正本町の「手作りパンの店 むぎの穂」では現在、パンの原料となる小麦はカナダ産を使用している。菅秀太代表(50)は「単純に安くなるのであれば悪いことではない」としつつも「国産小麦の方がおいしいパンが作れる。競争して国産も安くなれば」と期待をのぞかせた。

 海産物の関税撤廃も伝えられており、漁業者も気をもむ。広尾町の漁業、濱頭智さん(48)は「関税が撤廃されたときに消費者が安いものを選んでしまうのではないかという危機感や不安はある」と不安を語り、「海外に比べて量が取れないので安全、安心、衛生面に気を使い、良いものを生産し続けるしかない」と自身に言い聞かせるように話した。

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