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TPP加速に十勝警戒 「聖域」の順守求める 米TPA可決

  • 2015年6月25日 13時25分

 アメリカ議会が25日(日本時間)、環太平洋連携協定(TPP)の鍵を握るとされる大統領貿易促進権限(TPA)法案を可決し、行方を見守る十勝管内の農業関係者が警戒感を強めている。日本政府に対し、TPP交渉で小麦や牛肉、乳製品など重要5項目の関税(聖域)を守るとした国会決議の順守や、TPPで打撃を受ける国内の生産対策を求めている。

 TPAは米上院で可決。既に下院でも可決されており、オバマ大統領が署名すれば成立する。

 TPAは大統領に貿易上の権限を一任する法で、これがない場合、TPPの交渉結果を議会で覆される可能性があり、各国の交渉の障害となっていた。交渉参加12カ国は可決を受け、7月中の交渉妥結を目指して閣僚会合などの準備を進める見込みだ。

 十勝地区農協組合長会の有塚利宣会長は「妥結を急いでいるように感じられ、生産者の不安が増幅している。(妥結すれば打撃を受ける)国内の農業対策をどうするかも示されていない」と危惧する。その上で、「日本政府は国会決議を守ると言いながら交渉では譲歩しているように感じられ、言っていることとやっていることが逆。しっかり守って」と求める。

 全十勝地区農民連盟の西原正行委員長は「TPAが分岐点と言われていた。今後どう交渉が進むのか不安だ」と話す。TPPに対しては「国民に対する影響が大きすぎるのに、いまだその真実の姿が見えない。本当にそんなに国にメリットがあるのか改めて見直して」と訴える。

 肉牛約1700頭を飼う士幌町肉牛振興会の鎌田尚吾会長は「スーパーなど流通関係者と接すると、国産で赤身のホルスタイン雄の牛肉は今、引っ張りだこ。(TPPなどで)国が弱体化させている場合ではない。世界的に食料が足りなくなる中、胃袋を輸入に預けていいのか」と憤る。その上で、「政府は最初は『聖域』を守るだったが、『国益を守る』に変わり、今は何も言わなくなった。最初に言った約束を守って」と話している。
(眞尾敦)

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