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安保、TPPで持論 田勢康弘氏が講演 政治ジャーナリスト

  • 2015年5月21日 14時10分

アベノミクスや農業、地方創生などで持論を語った田勢氏

 内外情勢調査会帯広支部(高橋勝坦支部長)の5月例会が20日、北海道ホテルで開かれ、政治ジャーナリストの田勢康弘氏が講演した。経済政策「アベノミクス」や安全保障法制など国の将来を左右する課題に直面しているが、「世の中が何か安倍首相を批判しにくくなっている」と話した。

 田勢氏は「安倍政権と日本の危機」と題して講演。アベノミクスについて、長期の金融緩和は資金バブルを生んで格差を広げるとし、「いつまでも続けられるはずがなく、やがて危機的状況がくる。それは米国の金利がいつ上がるかと中国経済がいつ破綻するかだ」と語った。

 アベノミクスの「恩恵」について「『恩恵』とはアベノミクスがありがたいことを前提にした表現であり、使うべきではない。メディアはいい所を拡大するが実態は違う」と語った。

 安全保障関連法案には「安保の歴史は拡大解釈の歴史だった。国の形が変わる問題で、本来は国民の信を問うべき」と述べ、社会の右傾化にも懸念を示した。

 環太平洋連携協定(TPP)に関しては、米上院で政府に通商交渉権を一任する大統領貿易促進権限(TPA)法案が通過すれば本気で交渉に入ると分析。一方で「TPP参加による日本農業への影響と、日本農業をどうしていくかは別問題。第1次産業がしっかりしていれば地方創生などむなしい議論をする必要はない。官邸にも成長戦略の軸に農業と廃炉ビジネスを据えるべきと言っている」と述べた。北方領土問題では「三島返還論」での解決に言及した。
(安田義教)

<プロフィル>
 1944年、中国・黒竜江省生まれ。早大政治経済学部卒。69年に日本経済新聞社に入社し、佐藤栄作首相から現在まで25人の首相を取材。ワシントン支局長、論説副主幹、コラムニストを経て、2006年から4年間、早大大学院教授。11年まで同紙客員コラムニスト。

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