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十勝毎日新聞社ニュース

与党 勝ち過ぎ困る? TPP、農協改革 農業者に懸念

  • 2014年11月26日 14時00分

 12月2日公示、同14日投開票の衆院選について、十勝管内の農業関係者は与党・自民党の農業政策に期待しつつも、与党側の大勝により環太平洋連携協定(TPP)交渉や農協改革などが急速に進むことを懸念している。農業政策は与党に頼らざるを得ない中、農業者は安定した営農が続けられる政策を望んでいる。

 「選挙で勝ち過ぎて、TPP参加推進など、公約にない急激な政策転換に踏み切った前(民主党)政権の例もある。与党に負けてもらっては困るが、TPPや農協改革に警鐘を鳴らす意味でも、勝ち過ぎても困るというのが本音だ」。管内のある農協組合長はこう漏らす。

 自民党農政では農家の手取りが上がるビートや加工用生乳の補助金見直し、酪農・畜産対策の予算付けなど、管内農家から評価される面もある。一方で、TPPや農協改革では不安が広がっている。

 TPP交渉では参加国に守秘義務がある中、「牛肉の関税は(現行の38・5%から)9%台に引き下げ」「米国はホエー(乳清)自由化を求めている」など報道で情報も漏れ伝わる。TPPも含め、戸別所得補償制度など次々と変わる“猫の目農政”に、陸別町の酪農家の男性(67)は「代々引き継いできた農業を続けられる政策を。現状では先が見えず、子供に酪農を『継いで』と言えなくなってしまう」と求める。

 自民党は前回衆院選(2012年)で「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、交渉参加に反対する」としたが、翌13年に安倍晋三首相が交渉参加を表明。同党前職の中川郁子氏はTPPについて「(重要農産物の関税を維持するとした)国会決議を守れたと皆さんに思ってもらえる内容でなければ(交渉から)脱退してもらう」とする。

 民主党新人の三津丈夫氏はTPPに反対。「農民がこの先どうなるか、心配だけ大きくなっている。(自民党)前職は明確な説明をしてこなかった」と指摘する。ただ、民主党は与党時代にTPP交渉参加を進めた経緯もあり、農家は同党の姿勢に不信感もある。

 共産党新人の畑中庸助氏もTPP反対で、推進する自民党を「悪政の張本人」、民主党に対しても「交渉参加のレールを敷いた」と批判する。

 十勝地区農協組合長会の有塚利宣会長は「(中川氏は)1年生議員として異例の農水相政務官にもなり、2年間、一生懸命やってくれた。TPPも十勝の意見に同調してくれている」と評価する。一方で、TPPや農協改革については「農業が継続的に発展できる政策を取るのか、政権の真意を見極める必要がある」と警戒。農協改革では、兼業農家が中心の都府県とは異なる道内に、配慮を求める農家の声も多い。

 中川氏にとってはTPPや農協改革で不安を抱える農業関係者の不安をどこまで払拭(ふっしょく)できるか、三津氏、畑中氏はTPP反対などでどこまで農業関係者の理解を得られるかが課題となりそうだ。(衆院選取材班)

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