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十勝毎日新聞社ニュース

TPP情報に戸惑い 飛び交う関税率一部報道

  • 2014年4月23日 13時47分

 23日に米国のオバマ大統領が来日し、環太平洋連携協定(TPP)の日米2国間協議が大詰めを迎える中、関税率などに関する不確定情報に、十勝の農業関係者の戸惑いが広がっている。政府は「牛肉関税は9%以上」「米や麦、砂糖の関税を維持」などの報道を「誤報」とし、報道機関に自粛を呼び掛ける。TPP交渉には守秘義務があり、内容がほとんど公表されないことに十勝の関係者も不信と不安を募らせている。

 牛肉関税をめぐっては、20日に一部全国紙が「現在の38.5%から、少なくとも9%以上とすることで折り合った」と報道。新聞各紙や通信社もこの後、同様の報道を行った。

 肉牛約1700頭を飼育する士幌町肉牛振興会の鎌田尚吾会長は、「(日豪EPAの大筋合意で決まった18年後の冷凍の関税)19.5%ですら衝撃だったのに、さらに半分か。本当だとしたら関税撤廃も同然。国からのメッセージがないままで不安ばかりが頭をよぎる」と話す。

 政府TPP対策本部は21日、報道各社に正確な報道を呼び掛ける異例の緊急記者会見を開き、報道内容の打ち消しに躍起になる。会見で渋谷和久内閣審議官は協議内容は「少なくとも日本の報道と違う」と主張。報道機関3社を名指しし、牛肉関税などの報道を「何一つ合意していない」と否定した。

 さらに渋谷内閣審議官は「積み重ねたガラス細工が報道で壊れた」と、日本側の報道で米国側の不信感が増し、協議に支障が出ているとの考えも示した。

 鎌田会長は「何も情報が出てこないからこうした事態になるのでは。生産者に対しても、生産基盤対策を示さずに関税引き下げばかり決断しないでほしい」と注文を付ける。

 本別町で乳牛120頭を飼育する十勝乳牛改良同志会連合会の星崎政博会長は「自動車関税の駆け引きで出てきた牛肉関税の数字が漏れるなどして、一人歩きしたのでは。裏取引もいろいろあるのだろう」といぶかる。

 牛肉以外でも17日前後に「米や麦、砂糖の関税を維持」と一部報道があった。交渉全体をめぐっても、オバマ大統領来日を前に「大筋合意は難しい」との可能性が強まっているとされるが、予断を許さない状況となっている。(眞尾敦)

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