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TPP「守るべきは守る」 石破幹事長が意見交換

2013年07月01日 14時43分

意見交換会でTPP交渉参加や農業政策について語った石破幹事長

 自民党の石破茂幹事長は6月30日夕方、ホテル日航ノースランド帯広で、農業・経済団体との意見交換会(党道11選挙区支部主催)に出席した。石破氏は環太平洋連携協定(TPP)について、「(農産物の重要5品目は)関税を取っ払って集中豪雨的に(輸入品が)どっと入ってくるようにはしない」とした上で、農業政策については「知恵は現場から出てくるもので、霞が関にも永田町にもない」と十勝の声を反映する考えを示した。

 石破氏はTPPについて、「一方(の国)が得をして、一方が損をするという形でTPPは成り立たない。政府として最高最大の人員を持って交渉に当たり、守るべきものは守る」と述べた。

 農業対策は「『TPPにどうせ合意するんだろ』と言われることを恐れて誰も言わないが、(ウルグアイラウンドのように)合意してから対策を考えるという愚は二度と繰り返してはならない」と強調。農業負債の減債、6次化による付加価値化の推進、特区制度の活用などを挙げた。

 十勝農業の位置付けについては、「地域農業のトータルが日本農業。中でも十勝の農業が良くならなくて、日本の農業が良くなると思っていない」と述べた。

 4日公示の参院選については「(交渉時に)総理大臣が1年ごとに代わるような国は強い交渉力を持たない。次の選挙ではわれわれの政権に力を与えてほしい」と訴えた。

 石破氏は同日、釧路から十勝入り。意見交換会には約400人が出席。農業・経済団体、幼児教育関係者による質疑応答は非公開で行われた。

意見交換会終了後、記者団の質問に答える石破幹事長(塩原真撮影)

ブランド展開を
十勝農業は「先進的」

 石破茂幹事長は帯広市内で各団体との意見交換会終了後、記者団の質問に答えた。一問一答の要旨は次の通り。(植木康則)

 −十勝入りの狙いは。
 日本農業、あるいは北海道農業の4割を占めるこの地域のウエートの高さ。この地域で自民党として(環太平洋連携協定=TPPに対する)明確な説明が必要だと。そして地元の意見をきちんと聞かなければならないという趣旨。

 −十勝はTPP反対論が強い。農業団体との意見交換会をどう受け止めたか。
 農業団体から反対表明があった。もちろん前々から知っている。ただ参加方針は今さら覆るものではない。そうすると、(重要)5品目を守るという点については、できるのかといわれれば「やります」という以外に答えはない。守るべきものは守るというのは、きちんと形で示す。

 では高関税を守れば、それで十勝農業は万々歳なのか。TPP妥結まで(賛成反対に)終始するのではなく、十勝が持つ潜在力、例えば十勝ブランドや全国的なネットワーク展開、負債への対処法、あるいはコストダウンのやり方など(を進めていく)。日本で一番先進的な農業地域の十勝でだめなら日本全体がだめ。そのことを訴えたかった。

 −中長期的な農業支援対策の要望があったと思うが、財源などの明示時期は。
 (平成)26(2014)年度予算というのが一つの大きなメド。政府で対策本部が立ち上がり、党内、党中央、あるいは47都道府県でも同様の組織を立ち上げている。

 日本農業全体の中長期対策に意味があると私は思わない。十勝は十勝、根釧は根釧と、その地域に最も合った対策があるはず。地域の賛同を得られるものを出す。26年度からスタートするが、場合によっては25年度補正があるかもしれない。ただこれは参院選が終わってみないとあまり確たることを申し上げられない。

 −24.2%という十勝の内閣支持率をどう思うか。
 数字は数字として、謙虚に受け止める。

「説明責任不十分」
石破氏に反対訴え TPPで農業団体ら

 4日公示の参院選を目前に控え、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に揺れる十勝で6月30日、自民党の石破茂幹事長が十勝の農業団体などから意見を聞いた。農業団体側はTPPについて、「国民議論ができていない、政府も説明責任を果たしていない」として交渉参加自体について反対の姿勢を貫き、「交渉参加の方針は今さら覆らない」とする石破氏とは認識に隔たりがあった。

 農業団体代表として質問した十勝地区農協組合長会の高橋正道副会長は、会合後の記者団の質問に対し、「十勝経済全体への打撃だけでなく、食の安全や医療など国民生活にも影響がある。議論なしに交渉参加は絶対認められない」と語気を強めた。

 現場の潜在能力を発揮できる施策として、経営所得の安定、直接支払制度、国産農畜産物利用拡大のための流通システムの確立についても要望。高橋副会長は「幹事長も所得倍増や6次産業化など中長期の施策を示していたが、財源をどうするのかなど不明確な部分もある」と疑問を呈した。

 その他、経済団体や幼児教育関係者も意見を述べた。帯広商工会議所の高橋勝坦会頭は高規格道路の広尾までと、高速道路の足寄−北見間の延伸、早期完成を求めた。「(早期着工など)明解な回答はなかったが、十勝が『命を守る』ために延伸を求めている姿勢は伝わった」と話した。

 帯広建設業協会の萩原一利会長は建設業従事者の生活安定に向けた予算確保、公共工事の設計労務単価引き上げへの対応を求めた。萩原会長は「(石破幹事長は)過当競争で利益が下がっている問題もあると認識を示した」と語った。

 幼児教育関係者や子育てする母親たちとの懇談では、十勝私立幼稚園連合会の佐藤三幹会長が2014年度から5歳児を対象に行う幼児教育無償化の対象年齢拡大を要望。父親の育児参加制度の利用促進、幼保一元化について意見が出た。(深津慶太、伊藤亮太)

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