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十勝毎日新聞社ニュース

TPP政府試算詳細 小麦99% 砂糖100%減 十勝作物、外国産に

2013年03月18日 14時28分

 環太平洋連携協定(TPP)交渉に参加した場合の、国内経済への影響に関する政府統一試算の詳細が明らかになった。対象となる農林水産物生産額(約7兆1000億円)が約3兆円減るとされた同試算の内訳は、小麦が99%(約770億円)減、砂糖は100%(約1500億円)、でんぷん原料作物も100%(約220億円)の減少となっている。牛乳乳製品は45%(約2900億円)、牛肉は約68%(約3600億円)の減で、輸入品との競合部分は外国産と置き換わる。十勝関連の各品目も甚大な被害が見込まれることが、改めて具体的な数字をもって示された。


 試算対象品目は、関税率10%以上かつ国内生産額10億円以上の農産物19品目と林水産物の14品目。輸入品と競合する国産品と、競合しない国産品に分類した上、前者は原則安価な輸入品に置き換わり、後者は安価な輸入品の流通に伴い価格が低下するとした。試算は(1)関税撤廃の効果のみが対象(2)関税は全て即時撤廃(3)追加国内対策は計算に入れない−との前提。

 生産減少額3兆円の品目別の割合(金額ベース)は、上位から米(34%)、豚肉(15%)、牛肉(12%)、牛乳乳製品(10%)の順。砂糖は5%、小麦は3%となっている。

 品目別で見ると、外国産との内外価格差が2倍強で、99%が米国・豪州産などに置き換わるとされた小麦(関税率252%)は、TPPで小麦粉で輸入されるようになり、国産100%を売りにする小麦粉(生産量の約1%)を除き、外国産に。輸入小麦から徴収している約800億円のマークアップ(輸入差益)も失われる。

 内外価格差が約3倍の砂糖(同328%)は精製糖で輸入されるようになり、品質格差がないため、国産糖の全てが豪州・米国産などに置き換わる。同約4倍のでんぷん原料作物(ジャガイモなど)も同様で、ベトナム産などに置き換わる。同約3倍のバターや脱脂粉乳などの乳製品も約45%が減少し、豪州・ニュージーランド産などに換わる。

 ただ、輸入乳製品の急増で行き場をなくした北海道の乳製品向け生乳は都府県に供給され、都府県の生乳生産が一部を除き消滅するとした。

 試算では、(1)比較的関税の低い牛肉などの品目は一部国産品が残る(2)残存する国産品価格の特定部分の低下幅を低く見積もる−など、民主党政権時代の2010年試算から前提条件を変更。このため、10年試算(農林水産物の生産減少額4.5兆円)に比べ、影響額が少なくなっている。10年試算と同様の方法で再試算した農林水産物の生産減少額は約3・4兆円。(犬飼裕一)

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