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十勝毎日新聞社ニュース

除染支援へ福島入り

2012年10月27日 14時03分

 帯広畜産大学の長澤秀行学長と教員5人は26日、原発事故で放射線量が高い福島の除染に協力するため、全村民が避難した飯舘村や、福島市の県農業総合センター畜産研究所を訪問した。飯舘村では、表土を取り除いた農地や農家の鶏舎など帯畜大教授が除染を研究している現場を視察。同研究所では同大OBの研究者から、牛の放射性セシウムを減らす方策など10項目について研究の協力要請を受けた。

飯舘村で水田や畑地だった除染後の農地(奥)に入る帯畜大の一行。左端が長澤学長

 一行は長澤学長と、辻修、山田一孝、桑山秀人の3教授、秋本正博、河合正人の両准教授の計6人。帯畜大が学内に設置した「東日本災害復興支援プロジェクト」(代表・辻教授)の一環で今回訪れた。

 午前は役場機能を福島市に移した飯舘村飯野出張所を表敬訪問し、門馬伸市副村長と会談。入村通行証を得て車で移動し、村の農家菅野宗夫さん(61)方の鶏舎を訪れ、山田教授が研究する放射能の影響を受けないニワトリの飼養方法について理解を深めた。

 また、村小宮地区では除染で表土を取り除いた約10ヘクタールの水田と畑だった土地に入り、辻教授が7日に設置した空中を飛ぶ枯れ葉の採取トラップを視察。除染されていない里山や野原からの枯れ葉を網を使って集めており、放射性物質による再汚染の影響を継続的に調査している現状を見た。

 管理人以外は無人の村役場も訪れたが、村内で住民に出会えず、通行車両もまばら。除染されていない一部地域は1時間当たりの放射線量が2・3マイクロシーベルトで、福島市内の同0.7マイクロシーベルトより約3倍も高かった。

 その後、県の畜産研究所に移動し、帯畜大OBの白石芳雄副所長(53)や生沼英之主任研究員(42)らと意見交換。研究所側からは農業・酪農分野で19項目の放射性物質に関する課題が示された。夜は飯舘村の菅野典雄村長、帯畜大同窓会の砂川敏文副会長(前帯広市長)と合流し、来年1月に菅野村長らを帯広に招くことが決まった。

 長澤学長は「福島で問題の重大さを認識した。大学全体のプロジェクトとして現場の声を聞いて組み立て直し、多方面から支援したい」と強調。菅野村長は「村の畜産復興は難しいが、畜大の支援で再興に光が見えるようになれば大変うれしい」と話した。

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