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十勝毎日新聞社ニュース

超強力小麦「ゆめちから」十勝は300ヘクタール

2011年12月05日 14時26分

 国内初の超強力小麦「ゆめちから」は今年秋の播種(はしゅ)分から、一般農業者の栽培が始まった。十勝毎日新聞の調べによると、十勝では300ヘクタール程度で栽培されていることが分かった。主力品種のきたほなみとブレンドすればパン用小麦粉となり、製粉業者の注目度は高い。作付け増に向けては、地域に合った栽培技術の確立などが課題になっている。

順調に生育している「ゆめちから」(11月、帯広市以平町の道下さんの畑で)

 ゆめちからは新品種のため種子の増殖に時間を要し、栽培初年度の今秋に出回った種子は全道で1000ヘクタール分。このほか、実証試験で増殖した種子が各地でまかれた。

 最も作付けが多いのがJA道央(恵庭市)で、同JA管内の秋まき小麦面積の3分の1に当たる700〜800ヘクタールで播種し、乾燥施設も建設した。コムギ縞萎縮病が多発する地帯のため、同病に強い新品種への切り替えを急いだ。

 道内主産地の十勝はJA系統と商系合わせて300ヘクタール程度で大半は商系とみられている。なお管内の秋まき小麦作付面積(2010年産)は約4万5000ヘクタール。

 十勝で力を入れるのが山本忠信商店(音更町)の契約農家。同社の製粉工場が完成し、十勝産のパンづくりの需要に応えられるようになった。契約農家の1人で、帯広市以平町の道下公浩さん(47)は7ヘクタールで作付けした。「汎用(はんよう)性が広がるニーズの高い品種。期待に応えられるよう栽培したい」と語る。

 これに対し、管内JA系統で栽培を推進するところはまだない。収穫後の乾燥作業で、収穫期(7月下旬〜8月上旬)が重なるきたほなみが混入しないよう清掃態勢・設備を整える必要があり、あるJAの担当者は「個人で乾燥機を持っている農家が試験的に栽培する程度」とする。栽培方法が確立していないため様子見の農家も多いという。

 十勝地区農協農産対策委員会の辻勇委員長=JAめむろ組合長=は「現行の検査基準では1等麦を取るのが難しい。(新品種の導入は)国の政策が安定し農家手取りの見通しが立ってから」と話している。

 一方、地産地消志向の高まりで、十勝でも地場産麦を使ったパンのニーズが高まっている。ますやパンを展開する満寿屋商店(帯広市)の杉山雅則社長は「ゆめちからが十分に手に入れば全店で十勝産100%のパン作りができる。来年の収量が気になる」と注目している。

ゆめちから
 2009年、農研機構北海道農業研究センター芽室研究拠点が育成。秋まき品種で、強力系の春まき小麦より栽培しやすく収量も期待できる。主力小麦の「きたほなみ」(中力)と混ぜるとパンに適した小麦粉になる。単独でもパスタ用の小麦粉として使える。農林水産省によるとパン用小麦の自給率は1%。

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