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十勝毎日新聞社ニュース

鉄道ファン感激 ばんえいトロッコ

2010年09月05日 14時49分

 ばんえい十勝で4、5の両日、帯広競馬場の本コース脇でレース用そりの運搬に使われているトロッコの初の試乗会が行われ、鉄道ファンに注目された。約40年前、夕張市の炭鉱からレール・枕木を譲り受けて敷設、帯広市内の自動車修理工場に依頼して製作した気動車が引くトロッコは、今や世界で唯一の貴重品。「SLとかち号」の乗車で来勝したファンは乗り心地、運転音、レトロな姿に酔いしれ、ばんえいの新たな名物が生まれた。

世界で唯一のばんえいトロッコに試乗、感動する鉄道ファンら

 ばんえいトロッコのレールの距離は直線200メートル。2本のレールの間隔(ゲージ)は762ミリで、JR在来線の1067ミリより狭い。炭鉱で使われていたレールは長年の使用で上部の丸みが削れて平らになっている。敷設当初は気動車がなく、4トントラックでけん引していたが、効率化のために市内の自動車修理工場に依頼してガソリン駆動の初代気動車を製作、次いでディーゼルエンジンの現在の気動車になったという。ブレーキ、アクセル、変速レバーはいずれも自動車の部品。極めて珍しい運搬装置だ。

 約30年間、運転している大熊穣さん(70)は「積んだソリが落ちないか安全確認のために、運転席は進行方向の後ろ向き。常にバックミラーを見ながら運転する」と運転方法も特殊。冬季は線路上に積もった雪を人手でかき出し、スリップに気を付けながら運転する。2006年3月までの市営競馬組合時代には道内4カ所の競馬場にあったトロッコも、07年4月からの新生競馬で帯広だけになり、希少価値が増した。

 今回は、35年ぶりに十勝で走ったSLの記念に、安全性に十分に配慮して、超スロー運転で往復約100メートルの限定距離で試乗運転、初日の4日には9人が参加した。

 横浜市の会社員田村光正さん(55)は熱烈な鉄道兼ばんえいファンで、旧国鉄の広尾線廃止(1987年2月)、士幌線同(同年3月)の際にも訪れ、ばんえい競馬は97年に名馬フクイチ号がばんえい記念2勝目を挙げた時から毎年ほぼ3回のペースで通っている。「北見競馬場でもスイッチバック式のトロッコに乗ってみたかったが、今はない。念願のトロッコに乗れた」と写真を撮り、運転音を録音して感動にひたっていた。

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