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PMFオーディション合格 帯広のテノール歌手・小笠原さん

2010年03月06日 13時52分

若手音楽家国際音楽祭
7月、札幌でオペラ主演

 若手音楽家による国際音楽祭「PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)2010」(7月8日〜8月4日、札幌。組織委主催)のオーディションに、帯広在住のテノール歌手・小笠原一規さん(29)が合格した。札幌コンサートホールKitaraで行われるオペラ「ラ・ボエーム」で主役のロドルフォを演じる。世界が注目する舞台に向け、小笠原さんは「二度とない貴重な機会」と意欲を燃やしている。

ラ・ボエームの楽譜を手に意気込みを語る小笠原さん(市内の自宅で、山下僚撮影)

「二度とない機会」
 小笠原さんは1980年、帯広生まれ。武蔵野音大で声楽を学び2004年にイタリアのミラノ音楽院に留学。06年に帰国、市民オペラなどに出演している。2年ほど前からバリトン歌手の堀内康雄さんに師事して実力を付け、昨年2月に同ホールで行われた北海道二期会の公演「ラ・ボエーム」に主役で出演した。

 今回オーディションを受けたのは父規雄さん(63)の勧めがきっかけ。オーケストラ主体のPMFで声楽部門のオーディションは14年ぶりで、18歳以上30歳以下が対象のため小笠原さんにとっては最初で最後のチャンス。規雄さんは「彼の年代であれだけ歌える人も少ないので受かるかもしれないと思った」と話す。

 昨年12月に東京芸大で行われたオーディションには44人が参加した。7役14人が選ばれる予定だったが、厳しい審査で合格者は6役9人だけ。ロドルフォ役の合格者は小笠原さん1人だった。

 3日に事務局から合格の知らせを聞いた小笠原さんは「地方からでは受からないだろうという気持ちがあったので、ただただ驚いている。オーディション前日にレッスンをしてくれた堀内さんのおかげ」と感謝している。

 PMFは20世紀を代表する指揮者の故レナード・バーンスタインが提唱。世界の若手音楽家の育成を目的に90年に始まった。世界各地のオーディションで選ばれた若手音楽家が毎年、夏の札幌に集い、約1カ月にわたって世界的な音楽家から指導を受け、コンサートなどを開く。

 今年はドレスデン国立歌劇場(ドイツ)を率いるファビオ・ルイジが新たに芸術監督に就任。例年はオーケストラが主体のイベントだが、オーケストラにとってはオペラの教育も重要との考えから、14年ぶりにオペラを上演する。

 公演は7月24、25の両日。小笠原さんにとっては2度目の「ラ・ボエーム」で、「1度目は声を出すことが最優先で役に入り込めなかった部分があったが、今回は演技に没頭できるのでは。世界からよりすぐりのアーティストと一緒に演奏できるのが楽しみ」と期待。規雄さんは「PMFはプロの入り口。ここで自信を付けて、チャンスをつかんで」とエールを送る。(丹羽恭太)

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