十勝毎日新聞社ニュース
高木選手の家族ら声援 歴史的な舞台 万感の思い
スピードスケート史上最年少の代表に選ばれた高木美帆選手(札内中3年)が19日、女子1000メートルに初登場した。現地では家族らが声を限りに応援、出身地の幕別町でもテレビ観戦会に同級生、恩師らが多数詰め掛け、力走に惜しみない声援と拍手を送った。

バックストレート最上段の席から声援を送る高木美帆選手の家族。右から父・愛徳さん、姉の菜那さん、母・美佐子さん(リッチモンド五輪オーバル)
「美帆、行けー!」。リッチモンド五輪オーバルのスタンドでは、両親や親せきらが、ハチマキ姿で小旗を振って、大声援を送った。父・愛徳(よしのり)さん(52)=東洋農機勤務=は「ただ無事に滑って欲しいと願っていた。周りにも元気を与えたと思うし、私にも元気をくれた」と万感の思いでレースを見詰めた。
家族は愛徳さんと母・美佐子さん(47)、姉の菜那さん(17)=帯南商高=の3人が会場に訪れたほか、幕別町の岡田和夫町長も駆けつけ、バックストレートの最上段から総勢13人で観戦。姉は大きな声で妹を励まし、母は祈るように手を合わせた。父は赤い小旗を振りながら、娘の晴れ舞台を目に焼き付けた。
昨年12月の五輪選考会からすべてが変わった。バンクーバーの主役として日本中の注目が集まり、本人にも家族にも取材が殺到。この日が来るまで落ち着く暇などなかった。しっかりとした受け答えができ、周りを感心させた娘。だが愛徳さんは「注目が大きくなるだけプレッシャーを感じていたと思う」と心の奥が見えた気がした。
レース前日、菜那さんが電話で「頑張ってね」と声を掛けると、「分かってるよ」と答えたという。経験したことのない緊張感の中で懸命に戦った娘。「五輪という大きなところで戦えて恵まれている。勉強になったはず」と愛徳さん。美佐子さんも「お疲れさまと声を掛けたい。地元で応援してくれた方々にもありがとうと伝えたいです」と思いがあふれた。
陸上の福島千里選手が出場した北京五輪に続いて応援に駆けつけた岡田町長も「力いっぱいの滑りを見せてくれた。彼女は日本の宝、エースとしてソチ五輪を目指して欲しい」と、町が生んだヒロインの滑りに感動していた。
(バンクーバー=古川雄介、金野和彦)



