十勝毎日新聞社ニュース
上野氏 米澤氏が軸 保守層の動向カギ 2010帯広市長選
2010年02月09日 13時31分
帯広市長選(4月11日告示、同18日投開票)は、自民党が8日に市議会議長の上野敏郎氏(62)の擁立を決め、民主党が推薦する予定の会社役員、米澤則寿氏(53)と共に、選挙戦の軸が固まった。市民党の立場で保守層にも食い込む米澤氏に対し、上野氏と自民党が保守内を結束できるかが焦点。上野氏の出馬でダブル選挙になる市議補選との連動もポイントになりそうだ。共産陣営も候補擁立を模索しており、最終的には「三つどもえ」になる可能性が残されている。

米澤則寿氏

上野敏郎氏
選考過程では東京の外資系会社員、藤田全宏氏(47)に関心が集まったが、家族の理解など出馬の環境が整っておらず、昨年秋から市長選に意欲を示し準備を進めていた上野氏に支持が雪崩打った。
ある関係者は「4月まで短期間の選挙戦になる。選考作業が遅れる中で、既存の政治家に落ち着いた」と語る。清水誠一支部長は「選考委の決定を真剣に受け止め、4月に向けて全力を尽くしたい」と述べた。
自民サイドの課題は保守内の結束。8日の選考委で高橋猛文座長は、上野氏の得票結果を「大多数の人」と発表、他候補に投票した委員や選考委内に残る“しこり”に配慮し、委員にも具体的な数は明らかにしなかった。保守内の一部が米澤氏に関心を示しているのも不安要素となっている。
上野氏はもともと、鈴木宗男衆院議員系列から離脱し、独自の支持基盤を構築してきた経緯があり、故中川昭一氏(元財務・金融相)の後援会がどれだけ動けるかも不透明。旧中川後援会の幹部は「勝つには中川氏の旧後援会をどう引き付け、取りまとめていけるかに掛かっている」と話している。
一方、市政奪回を目指す民主党の野原一登市議は、「上野氏の出馬は予想通り。正式な出馬表明を受けて対応を考えたい」と冷静に受け止める。3月末までに上野氏が議員辞職すれば、市議補選とのダブル選となることから、市長選への波及効果を狙い市議候補も擁立する構えだ。
共産党は、連携する市民団体の内部で推薦が上がる男女3人から、市長候補の選考を進めている。同党十勝地区委員会の佐藤糸江委員長は「3月にずれこむ見通し」と話している。
自民推薦 上野氏 出馬へ
自民党帯広支部(清水誠一支部長)は8日、市長選の推薦候補に、市議会議長の上野敏郎氏(62)を内定した。上野氏は同日、十勝毎日新聞社の取材に対し、「23年間の市議活動、管内町村議会議長や町村長からいただいた意見から得た考えを帯広市民に訴えたい」と語り、出馬する意向を示した。
8日の自民党帯広支部の選考委員会では、上野氏を含む3人が最終選考に残り、投票の結果、7割近くの支持を得た上野氏の擁立を決めた。自民党11選挙区支部の機関決定を受け、11日にも正式に出馬表明する。
上野氏は同党の党員で党帯広支部常任顧問だが、出馬に当たっては離党し、党推薦の無所属で立候補する方針。後援会、帯広青年会議所の同期会を軸に支援組織を構築する。また、「議長職を務めながら選挙戦に臨めるとは思っていない」とし、3月議会(同月1日開会予定)の前に議員辞職する考えも示した。
政策は(1)地域課題を吸い上げる「地域創造会議」の設置(2)4年間で市職員150人削減(3)中心市街地再生−などを基にまとめる考えで、近く党帯広支部と調整に入る。
上野氏は1947年山形県鶴岡市出身。東洋大文学部卒。87年市議選に初当選し、現在6期目。市議会では建設委員長、議会運営委員長などを歴任、2007年から市議会議長。帯広葵学園学園長、十勝山形県人会会長など。
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