十勝毎日新聞社ニュース
地元支援者に波紋 民主・石川議員の“疑惑”
今さら何が 事実は1つ
野党「しっかり説明を」
民主党の石川知裕衆院議員の政治資金をめぐる問題が相次いで発覚し、同党十勝や地元後援会に波紋が広がっている。関係者は今後の成り行きを静観する構えだが、来年4月に迫った帯広市長選などへの影響を懸念する声も漏れる。自民、共産の野党関係者からは、説明責任を求める声が強まっている。
石川氏をめぐっては1日、札幌市内の不動産会社社長で元私設秘書の男性から、同市内の事務所などの無償提供を受けながら、自身の資金管理団体の収支報告書では家賃支出を記載し、政治資金規正法違反や受領書偽造の疑いが浮上している。
同党十勝の池本柳次代表代行は「一連の問題は石川氏から早い段階で整理したと聞いていたので、今さら何が起こったのかと感じる。事実は1つなのでいずれ明らかになるだろう。今のところ深刻な影響が広がるとは考えておらず、地元としては冷静に見守りたい」としている。
同党十勝・帯広の鈴木仁志幹事長は「そうした事実があったとすれば、石川氏にも市長選にも影響が出てくる。事実は事実として市民に伝えていくことになる」と語る。
2日には新たに、企業に肩代わりさせていた秘書給与の未記載の疑いも発覚。帯広市内の石川氏の後援会事務所は同日、「本人の説明がなく詳しいことは分からない」とした。石川氏の連合後援会の藤浦義弘会長は「事実関係は分からないが後援会として動揺することはない。石川氏を信頼して支えてきた盤石の態勢を維持するだけ」と語った。
これに対し、自民党北海道第11選挙区支部の大谷亨幹事長は「(石川氏は)清廉潔白な人と思っていたが、次々と政治資金の問題が出てくるのはひどい。しっかり説明責任を果たすべきだ。そうでなければ政治全体への不信を招くことになる」と指摘する。
共産党十勝地区委員会の佐藤糸江委員長は衆院選前の3月、石川氏が西松建設事件で東京地検に参考人聴取された事実を挙げ、「選挙前の疑惑も『潔白だ』と説明し、もやもやしたまま戦った人。事業仕分けなどに対する地元陳情に応えるためにも一日も早くはっきりさせるべきだ」としている。
秘書給与 2社が支払い
計300万円 報告書に記載なし
【札幌】民主党の石川知裕衆院議員の公設第2秘書が、私設秘書だった2007年11月ごろから08年12月ごろにかけて、札幌市内の民間企業2社から給与として計300万円強の支払いを受けていたことが、2日までに分かった。企業による秘書給与の負担は政治家への寄付行為に当たり、政治資金収支報告書への記載が義務付けられているが、石川氏の資金管理団体等の報告書には該当する記載がなく、政治資金規正法に抵触する可能性がある。
関係者の話によると、この秘書は札幌市内の介護サービス会社の社員だった07年9月ごろから、石川氏の帯広市内の事務所で私設秘書を務めていた。08年9月までは同社から給与計約250万円の支払いを受けていた。この秘書は今年9月から公設秘書となり、帯広勤務を続けている。
同社の社長は「本人から石川事務所の仕事を手伝いたいとの申し出があり、会社の業務に支障のない範囲であればと許可していた。給与は社員に対してのものだが、どの程度秘書の仕事をしていたのかは把握していない」と話す。
地元関係者によると、この秘書は事務所勤務や運転手などの秘書業務を毎日のようにしていたとの証言もある。
同社退職後、少なくとも3カ月間は、石川氏の元私設秘書が経営する札幌市内の不動産会社が毎月二十数万円の給与を負担していた。
この不動産会社から石川氏は札幌市内の事務所などの無償提供を受けていたが、政治資金収支報告書に事務所費と車のリース料を支払ったと虚偽の記載をしていた疑いが出ている。石川氏側は今年8月までに秘書給与分を含めた計約1700万円を同社に返済している。



