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十勝毎日新聞社ニュース

病克服し夢再び 市内ラーメン店「ぶんぶん亭」

2009年02月09日 14時00分

2度目の札幌進出へ
江口さん「多くの人に味知ってほしい」

 帯広市内の人気ラーメン店「赤のれん ぶんぶん亭」(西23南1、江口文一郎さん経営)が6月をめどに、2度目の札幌進出に挑む。江口さん(45)は1度目の挑戦を阻んだ病を克服してのチャレンジに、「前回と違い今回は欲もなければ不安もない。ただ多くの人にぶんぶん亭の味を知ってもらいたいだけ」と、気負いなく語る。移転に合わせ、現在の店は閉店する。

「札幌の店の看板には『帯広ラーメン』か『十勝ラーメン』の名を入れたい」と話す江口さんと歩美さん

 同店は1991年に幕別町札内共栄町に開店。とんこつスープのしょうゆラーメン専門店として人気を集め、2001年に札幌に進出した。しかし、開店段階で内装工事の遅れなどから心労が重なり、味覚障害を伴う神経障害(離人神経症)を発症。オープンにはこぎつけたものの、満足な味を出すことができずに休業を繰り返した。妻の歩美さん(42)の支えもあり、体調は徐々に快方に向かったが、不安定な味と不定期の営業で客足が伸びず、06年に閉店した。

 同年、十勝に戻り現在地に出店。07年6月ごろにはスープ作りの感覚も完全に戻り、「もう一度自分のラーメンに自信が持てるようになった」と江口さん。現在では客の7、8割を常連が占めるまでになり、中には札幌から足しげく通って来る人もいるという。「この間、見守り、励ましてくれたお客さんに感謝している」

 体調が回復するにつれ、「1人でも多くの人においしいラーメンを食べさせたい」との思いを強くし、昨年末に札幌への再出店を決意。江口さんは「再挑戦という気持ちはない。以前は店を大きく展開する計画だったが、今は1店で十分だと思っている」と心境の変化を語り、「うまい物を自分の手で作り自分の手で提供するのが職人の責任。今のまま変わらずに作れば、必ず受け入れられると確信している」と自信をのぞかせる。

 十勝での再起が軌道に乗ってきた中での札幌移転に対し、歩美さんは「本人には一言も言ったことはないが、体調が戻ったら絶対にまた行くと思っていた」と明かし、苦難を乗り越えて「文ちゃんの味」(歩美さん)を取り戻した夫を頼もしそうに見詰める。

 江口さんは「病気のおかげで自分の感覚により敏感になれたし、何よりもたくさんの人に支えられていることに気付くことができた。遠回りしたが、今の道を見つけられてよかった」と話し、「『行列ができている札幌の店に食べに行くよ』と言ってくれるお客さんのためにも頑張りたい」と力強く語る。

 現在の営業時間は午前11時−午後7時(同6時45分ラストオーダー)。水曜定休(祝日は営業、翌日休み)。
(丹羽恭太)

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