川、次世紀へ(6)

ごみを捨てさせない運動を


★河川愛護★

イベント通じ意識高める

十勝アウトドアネットワーク事務局次長
鈴木繁男氏

 十勝アウトドアネットワークが中心となって、来年、住民参加の大がかりなごみ拾いイベント「クリーンウオーク」が清流・札内川を舞台に開かれそうだ。同ネットワーク事務局次長の鈴木繁男・トムエンタープライズ代表取締役は、一風変わったこのイベントの趣旨についてこう語る。

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「ごみを捨てさせない意識付けが大切」と語る鈴木さん

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 「過去六回も日本一のお墨付きをもらった札内川は、十勝の財産。その川をごみ投棄という行為によって、自らおとしめるのは到底許されないこと。河川敷へのごみ投棄は実際に見たら驚くような状態だ。ごみを『捨てない』運動だけでは状況は変えられない。住民が川への意識を高め、監視の目を厳しくすることで『捨てさせない』運動にまで高めるのが、この取り組みの理想。たかがごみ拾いかもしれないが、川に目を向けるきっかけにはなるのではないか」

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 帯広開発建設部によると、ここ数年、河川敷に投棄されたごみの処理費用は増加の一途をたどっている。幕別町猿別川上流の一級河川を管理する帯広河川事務所管内だと、ごみ処理費用は、一九九八年の七百五十万円が、翌九九年は千百五十万円、今年はすでに千七百万円に達した。悪質なケースはほとんどが“確信犯”と見られる。来年四月から特定家庭用機器再商品化法(通称・家電リサイクル法)が施行となるため、廃家電の処理に費用負担が生じる。「さらに投棄が増えるのでは」と鈴木さんは危機感を募らせる。
 「ありとあらゆるものが河川敷に捨てられている。スーパーやコンビニの袋に入った生活ごみはもちろん、冷蔵庫やテレビ、バッテリー、古タイヤ、驚くべきことに廃車が放置されていたことすらあった。人気の多い公園やパークゴルフ場の周辺は案外ときれいだが、ひどいごみは整備されていない場所や人目につきづらい所にまとめて捨てられており、一般には知られていない。この処理に要する費用は河川管理者の負担、つまり税金。これこそがむだな出費で、悲しくなる」

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 十勝アウトドアネットワークは以前からキャンプ場のごみ持ち帰り運動などを通じて、アウトドア活動で生じるごみ処理の問題にかかわってきたが、今度は河川敷というより大きなテーマでの活動に踏み出す方向だ。来年早々には実行委員会が立ち上がるという。
 「川や河川敷はもちろんだが、公園、キャンプ場などの公共空間は、大人にとっては『いやし』の場であり、子供にとっては『情操教育』のフィールド。『自分一人くらいはいいだろう』という考えが積み重なると、その環境がとんでもない結果になることもある。まず第一に川の近くに住んでいる自分たちが認識を深め、自覚することが大切ではないか。本来、このようなイベントに参加してくれる人は総じて意識が高い。一人でも多くの住民に参加してもらい、認識を深めてもらえれば、『捨てさせない』という力になっていくと思う」
(年間キャンペーン取材班=高久佳也・おわり)(00.12.7)




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