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十勝毎日新聞社
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Obihiro Tokachi Hokkaido Japan
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● 5 ●  調教師“先生”の魅力
リッキー号、佐藤希世子騎手とともに穏やかな笑顔を見せる服部義幸ばんえい調騎会会長(左)
[2007.04.21]
 尊敬を集める馬の達人
 ばんえい競馬で調教師は尊敬を込めて「先生」と呼ばれる。馬主(うまぬし)さんから預託された馬のすべてを理解して強い馬を育て、担当する厩務(きゅうむ)員を細かく指導し、レースに臨む騎手と勝利を目指す達人たち。競馬の要が調教師(トレーナー)だ。ばんえい調教師39人は人間的魅力にあふれている。

昨年度1000勝を達成した名調教師の西邑春夫氏(上)と岡田定一氏(下)
 ■勝てばそり重量が増える
 ばんえい競馬は自動車レースに似ている。レース会場の裏手はモータースポーツでも「パドック」。日本で最高人気の自動車のGTレースでは、勝ったマシンは、次のレースで負担重量を載せていく。ばんえいでも賞金を稼ぐ馬はより重いそりを引いて、同じ能力・負担の馬同士で競い合ってレースを面白くする。

 15日の第1回能力検査を合格した新馬(2歳馬)はまず、牡500キロ、牝480キロのそりを引きレースに臨む。通算収得賞金ごとに格付けされ、例えば3歳以上の一般競走では50万円未満が580キロ、250万円未満が630キロ、500万円未満が670キロと増え、最高峰のオープン馬は、700キロに(牝馬はいずれも20キロ減)。特別競走、重賞競走は番組で基礎重量を発表、格付け・収得賞金で重量を加減する。

 各馬の現在引く重量、次のレースで引く重量を考え、将来に向けてのトレーニング方法を長年の経験から組み立てていくのが調教師の仕事。馬主さんの期待に応えてレースに勝ち、賞金を稼ぐ使命があり、責任は重い。

 ■名トレーナーに賛辞を
 重賞レースを制した馬の表彰式では、ファンから調教師に「先生、よくやった」と賛辞が贈られ、馬主さんから「よく馬を育ててくれた」と感謝される。けがや病気を抱えた馬も見事に復活させて、騎手・厩務員とともにトレーニングを重ねて勝利に至る過程は、感動ものだ。

 ばんえい競馬存続運動の先頭に立って奮闘した調騎会会長の服部義幸調教師(60)は「ばんえい競馬を面白くするのは調教師と騎手の務めだ」と力説。昨年度、ともに通算1000勝を達成した西邑春夫調教師(59)、岡田定一調教師(62)も「もっともっといい馬を育てたい」(西邑氏)、「1勝1勝を大切に努力したい」(岡田氏)と力を込める。競馬場では名トレーナーに、大いに賛辞を贈ろう。

 ★熱烈ファンの声
北大大学院生
帯広競馬場で配る大学生による手作り新聞「ぼえー」発行世話人
田中 由美さん

若い女性が1人でも行ける
 昨年6月から岩見沢競馬場に通い始めて、親切なおじさん、おばさんに出会いました。ばんえいのことを親身になって教えてくれました。それが後で調教師の先生と奥さんだと分かったんです。

 プロのスポーツなのに、観客と関係者の間の壁が低いのが、ばんえいの魅力です。こんなに素晴らしい人たちがやっていることを知らせたくて、新聞『ぼえー(追えー)』を作り始めました。

 レースで馬は途中で止まるけど、ゴールを目指します。気持ちがへこんでいるときに観戦すると、日々思い悩んで止まっていても「これでいいんだ」という気持ちになります。ばんえい競馬は若い女性が1人で来ても安心です。調教師の先生たちをはじめ、競馬関係者はみんな、優しいです。
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