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十勝毎日新聞社
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Obihiro Tokachi Hokkaido Japan
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● 4 ●  主役はスター騎手
馬とともに真剣勝負に臨む騎手は輝いている。写真は2月4日の黒ユリ賞で優勝した帯広在住の藤野俊一騎手とニシキガール号
[2007.04.20]
 世界最大の馬自在に操る
 ばんえい競馬の騎手はみな格好いい。カラフルな勝負服に身を包み、レースでは人馬一体の真剣勝負。世界最大の馬を自在に操るために、日夜、自らも体を鍛える。ばんえい騎手31人は、十勝で唯一のプロスポーツ選手だ。スター騎手を応援に行こう。

騎手は子供たちにも大人気。芽室・上美生小の児童をリッキー馬車に乗せる大河原和雄騎手(3月13日撮影)
 ■乗り手のテクニックが勝負を決める
 平地競馬(ばんえい以外の平らな地面を走る競馬を「平地競馬」と呼ぶ)と、ばんえい競馬との大きな違いは、騎手のテクニックが大きく勝負を左右する点だ。ばんえいの各レースの馬の組み合わせ(「番組」と呼ぶ)は、力が均衡した競走馬がそろえられるため、騎手の腕の差が、馬の力の差を上回る。

 コースに2つある障害をどのようなタイミングで攻めるか。ほかの騎手の出方を見て、自分の馬の調子を見極めながら、技術と体力の限りを尽くして馬を進める。

 馬には先行逃げ切り型、差し馬(先行馬をとらえて逆転勝利する馬)、スピード型の馬、障害越えが得意な馬、持久力のある馬など能力はさまざま。前へ前へと自ら出たがる性格の馬もいれば、騎手の励ましで気持ちを奮い立たせる馬もいる。

 調教師の指示を参考にレース展開を考え、馬と気合を合わせて勝負に出る。距離200メートル、2−5分間程度のレースの間に、実に多彩な駆け引き・ドラマがあり、ファンはそれに酔いしれる。

 ■ゴールはそりの最後尾通過で
 ゴールも平地競馬(馬の鼻先通過)とは違う。ばんえいは「荷物を運び切る」ための競技で、そりの最後尾が通過したことでゴールとなる。

 騎手はそれぞれ決まった模様の「勝負服」を身につける。例えば藤野俊一騎手は赤色をベースに両腕に1本の白い輪(胴赤、そで赤・白1本輪)など。ズボンは全員が白色、靴は黒色の長靴。

 ヘルメットの色は枠番で異なり、(1)枠は白、(2)枠は黒、(3)枠は赤、(4)枠は青、(5)枠は黄、(6)枠は緑、(7)枠はオレンジ、(8)枠はピンクの各色で、遠くからでも区別できる。

 ■大いに応援の声を
 ばんえい競馬はコース脇を歩きながら応援できる。ファンは「頑張れ」と声援を送り、次第にエスカレートして「何やってんだ、こら!」「早く行かせれや!」と騎手の名前を交えながら罵声(ばせい)を浴びせる熟練ファンも。ゴール後に「お前のせいで負けたべや!」の声に、スタンドが大爆笑ということも。

 この手の声援を騎手たちは「うれしいですよ。それだけ期待されてるわけだから」(鈴木勝堤騎手)、「ちょっとうるさいと思うこともあるけど、競馬場がにぎわえば罵声も増える。大歓迎です」(大河原和雄騎手)などと語る。
(ばんえい競馬取材班)

 ★熱烈ファンの声
帯広市岩内町の乗馬牧場「D−Jランチ」代表
とかち馬文化を支える会理事
持田 裕之さん

愛情込め調教 馬の活躍見て
 乗用馬の調教や育成に携わり、馬の自然界での行動や習性を利用した「ナチュラル・ホースマンシップ」という対話を重視した調教法に取り組んでいます。

 馬は繊細な動物です。調教の仕方によって馬の態度や雰囲気は随分変わってしまう。それだけに調教する側も思いを込めて育てなければならない。わたしにとっては鏡のような存在ですね。

 ばんえい競馬の調教師や騎手、厩務(きゅうむ)員は、とても熱心に馬のことを思いやっています。わたしたち馬にかかわる者は永遠に馬について探究していくんです。

 わたしは馬文化の振興などの観点に賛同して、とかち馬文化を支える会に参加しました。ばんえい競馬には期待しています。愛情を注がれてレースに出場する馬たちの活躍をぜひ見てほしいです。
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