WEB TOKACHI ROGO
十勝毎日新聞社
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Obihiro Tokachi Hokkaido Japan
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伊 福 部 昭 氏 と 音 更 - 5 -
シンフォニア・タプカーラ
風土を色濃く映し出した代表作
[2005.11.19]
音和の森に建つ音楽記念碑。右手の“譜面台”に「シンフォニア・タプカーラ」の楽譜が焼き付けられている
 伊福部作品の中で、原風景としての音更を特に色濃く映し出しているとされるのが、代表作の1つ「シンフォニア・タプカーラ」だ。東京芸大講師を辞した翌年の1954年、40歳のときに作った交響曲。曲は親友の三浦淳史(音楽評論家)に献上され、55年、セヴィッキー指揮のインディアナポリス交響楽団により米国で初演された。

 曲名に使われた「タプカーラ」とは、アイヌの言葉で「立って踊る」を意味する。それだけで音更時代の影響を想起させるほか、「音更での情景を念頭に思い描きながら書いた」との本人談も伝えられている。

 音更町民有志が2002年、町内の「音和の森」に建てた伊福部の音楽記念碑にも、この曲の自筆譜の一部が陶板化されて飾られている。建立に際し、伊福部から有志の組織に曲の自筆譜(複製版)と礼状が届き、後日、それらが町教委に寄贈された。

 伊福部のこうした創作活動について、町図書館では「当時の音更の生活風土が氏の魂によって作品として昇華され、世界的に広く発信され続けてきた」と受け止める。23日の「伊福部昭音楽祭in音更」(町文化センター)では、この“魂”を札響が奏でる。(文中敬称略)
(金谷信)
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