十勝毎日新聞
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黄金道路
写真
日高管内えりも町との境界付近の黄金道路。北海道道路史上、
初めて発破でトンネルが開削された場所でもある

自然の美しさと厳しさ併せ持つ

 日高管内えりも町庶野から広尾町広尾橋までの延長31・7キロ。日高山脈襟裳国定公園内を走る通称「黄金道路」。えりも町と十勝とを直接結ぶ唯一のルートで、開通してから今年が70年の節目となる。せり出した断がいと太平洋とに挟まれた雄壮な景観は、ドライブコースとして人気がある。

 半面、海底の砂利とともに激しく道路を打つ高波や落石を誘発する大雨の発生で、通行止めとなることが少なくない。整備は難航を極め、「黄金を敷き詰めるぐらいの巨額を要した」ことから愛称が由来した。

 道路整備の歴史は1798年、江戸幕府の命を受け、蝦夷(えぞ)地探検で広尾町に滞留した近藤重蔵が山道(広尾町ルベシベツ―同ビタタヌンケ間)を開削したのが始まりとされる。道庁が設置された1886年には、北海道道路史上初の発破によるトンネル開削が、えりも町との境界付近3カ所で行われた。「黄金道路」が登場するまで重蔵の山道と併用された。

 「黄金道路」開通は1934年。途方もない巨費と21人の尊い犠牲の上に完成したが、雪崩や落石の発生でたびたび通行は阻害された。67年には第1次改良工事がスタートしたが、その完了にも14年の歳月を要した。

 来年には新トンネルが2つ開通。通行止め規制はかなり解消されるが、それでも完全な常時通行の実現には至らない。今年2月には岩盤崩落事故で犠牲者を出した。美しさと厳しさ。自然の二面性を際立たせる道路だ。

(森田匡彦)
(04.09.07)


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