十勝毎日新聞
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広尾町豊似

坂本直行も好んで描いた楽古岳

 
写真



 大地を覆っていた雪がすっかり解けた5月。鮮やかな木々の緑を前景に、残雪の日高山脈が美しくそびえている。

 国道236号を走ると、広尾町豊似地区でピラミッド形の山が見えてくる。日高山脈南部の秀峰、楽古岳(1471メートル)だ。

 広尾町の下野塚に入植した山岳画家の坂本直行さん(1906−82年)も好んで描いた。原野から鋭く美しい頂を眺めては、開墾生活の疲れを癒やしたという。

 歩きやすい夏道が十勝と日高の両側に整備されており、ファミリー登山にもぴったり。山頂からは十勝平野を見渡せるなど、360度の展望が楽しめる。

 アイヌ語の山名「ラッコ」は、山頂付近を水源とする楽古川にちなむ。広尾町史などによると、「野火がこの川で消し止まった」という説や「海獣のラッコが流れ寄ったから」との説などがあるが、はっきりしない。

 鞍部(あんぶ)を挟んで右隣に十勝岳(1457メートル)がそびえる。

 その右側のかわいらしい双子の山はオムシャヌプリ(1379メートル)。山男たちは、実に分かりやすい愛称で「オッパイ山」と呼んでいる。

(04.05.01)
◇  ◇  ◇

 国道236号からはびょうぶのように連なる日高山脈の大パノラマが遠望できる。「いつも眺めている山の名を知りたい」。そんな人のために、アイヌ語や山にまつわるエピソードを交え、秀峰の名称を紹介する。(文・浅井文人、写真・山下僚)
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