◇力まず子供や家庭の幸せを◇
「男女両方いるのが自然」
療育部門の管理職になった今も、現場好きは変わらない。会議や資料作りの合間を縫って、時間が空けば、教室をのぞき込む。気になる子供の元気な姿を確認すると、自然と笑みがこぼれる。「現場が一番。デスクワークはどうも性に合わない」と話す。

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「社会的観点から今後、保育士の職務はますます重要になる」と高橋さん(川崎想子撮影)
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音更町出身。札幌学院大学に入学したが、4年で自主退学。偶然、テレビの特集番組で男性の保育者の存在を知り、当時、道内で数少ない受け入れ先の拓殖大学短期大学に入学。当時、男子学生は数人。卒業後、帯広で保育所などを運営する社会福祉法人・慧誠会に就職してからも、久しく少数の立場が続いた。
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全国男性保育者連絡会(本部東京)によると、全国の男性保育士は資格取得が認められた1977年は191人。2000年には2748人となったが、保育士全体の1%ほど。また、長く正式な呼び名はなく、「保母に準する」と表記。99年にようやく「保育士」に統一された。
就職して3年目に一度、2年間保育の現場を離れた。「男性=少数」がプレッシャーになり、同僚の保母らとの人間関係に亀裂ができてしまったからだ。「変に男性を強調し、肩ひじを張っていた。別の仕事をしながら保育の仕事を改めて見つめ直した。今考えたらほとんど自分が悪かったのだが、周囲の好意もあり、背水の陣で戻った」と笑う。以後、ほとんど「男性だから」と力むことはなくなった。現在は「帯広あおぞら」の所長を務める。
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帯広市では今年度、公立では初めて男性保育士が誕生したが、22年前には幼稚園教諭と男性保育者4人が「十勝保育者連絡協議会」を発足、勉強会を続けており、その歴史は古い。長く代表を務めた香田究氏(帯広幼稚園)によると、最近は男性が増えたことで以前ほど活発に活動はしなくなったという。
ただ、過去には何度か、担任が男性ということで保護者が不安を抱いているといううわさを耳にしたことはある。「本当に子供やその家庭の幸せを考えて接すれば、必ず相手に通じる。子育てだって両親で行うもの。保育の現場にも男女両方いるのが自然」と意に介さない。高橋さんは続ける。「もはや男性は特別な存在じゃない。逆に甘えも許されない」
(佐藤いづみ)(おわり)(02.6.16)
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