共育キーワード

帯広市P連会長 竹川博之氏の視点 【2】


★地域と学校、実践の中で連携を★

疑問感じる「ゆとり」方針


<新学習指導要領について>

学力の低下や問題行動懸念
 子を持つ親として心配なのは「学校5日制」の問題。市P連主催の役員研修大会など事業の中でも取り上げており、必ずテーマになる。3割も授業時間が減るわけで、従来も授業についていけなかった子供や学校全体の学力レベルの低下が心配される。また、休日が増えることで、子供たちの問題行動の多発化、広域化も懸念している。子供たちの取り巻く環境が大きく変わるなか、行政や家庭がどう対応していくかが重要。

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 「ゆとりと生きる力を身に着ける」という指導要領の方針には、正直疑問を持っている。社会環境をみてみると、労働環境を欧米並みに近づけようと労働時間短縮など進めているが、実際は不況で共稼ぎ、残業時間、失業者は増え親自体にゆとりがない。社会環境が追いつかず、子供たちだけ「ゆとり」をつくれるだろうか。
 今感じることは、地域の子供たちを地域で育てる重要性。中央主導の最大公約数的な施策はもう通用しない時代になっているのでは。地域によって子供たちを取り巻く社会的、経済的環境は異なる。地域によってバランスのとれた教育環境を提供していくことが大切。

<子、親、学校が変わっていかねばならないこと>

大人が子供を育てる責任を
 大人一人ひとりが子を育てると言うことに責任を持つこと。子供は社会や親を映す鏡。子供に何か欠けていれば、親、大人に欠点がある。ただ、親が悪い、先生が悪いという考え方では前に進まず、市P連でも、解決にならないと話している。地域の大人がそれぞれの立場で「子供によりよい教育環境を与える」という考えが薄れているような気がする。子を持つ親としてわれわれ大人が子供をしっかり育てることが大事なのでは。イデオロギーや思想をぶつけあうのではなく、「子供の取り巻く環境をどうしたらよくすることができるのか」をテーマに市P連は活動したい。そのために、具体的な実践を目指したい。

<あなたが考えるこれからの教育キーワード>

「そうじに学ぶ運動」に魅力
 地域と学校の連携を実践の中で築くことができるか。キーワードは「おらが学校へ行こう」。この言葉が行き交う地域でありたい。具体例として「そうじに学ぶ運動」に魅力を感じている。「そうじ運動」は元来、カー用品販売大手のイエローハット創業者、鍵山秀三郎氏が全国の企業に広めた。トイレの便器までひざを着けて徹底的に清掃することで、社員の人間教育、環境整備を図っている。学校現場に置き換えれば「人間の基本」を学ぶ活動。この運動を学校にも取り入れて、企業、先生、親が連携して実践できれば素晴らしい。
 十勝の人々には運動の実践者や経験者が多くいる。企業経営者も社会貢献の一環として、子供の教育にかかわることができる。お金をかけず、体験を通して多くの人が学べる貴重な活動になるだろう。学校教育と企業の人材育成は必ずつながりが出てくると思う。  (聞き手・酒井花)(01.12.19)

竹川博之(たけかわ・ひろゆき)
 1955年帯広市生まれ、東北大法学部卒。公認会計士、税理士。東京で勤務後、90年に帰帯し、公認会計士・竹川博之事務所を開設。地元金融機関などの監査役を務める。99年から市P連副会長、今年5月から会長。昨年まで柏小のPTA会長、現在は六中の副会長。理恵子夫人との間に中学生の長男、二男を持つ。46歳。



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