学級崩壊 

★「常に落ち着かない状態」★

<発言者>
小学校長
男性小学校教諭
女性小学校教諭
父親

 −学級崩壊という問題にどう取り組み始めましたか。

まるで映画のシーンのよう

 男性教諭 いわゆる「きれやすい」子供がいて、クラス全体が常に落ち着かない状態でした。友人のからかいでカッとなり、物を投げる。周囲もそれに応じる。まるで映画のパイ投げシーンのように物が飛び交う。傍若無人に振る舞う子供、先生を批判する子供、父母の批判、もうクラスはばらばら。そのクラスが五年生になったとき、一番気の合う若い先生と二人で組んで、取り組みが始まりました。二人で決めたことは、「この子たちは必ずいい部分を持っている。その部分を褒めていこう」。とにかく、子供たちのいい部分を褒めました。

 −学級崩壊は十勝でどのくらい起こっているのでしょうか。

 校長 帯広市教育委員会によると減少傾向にはある。学校現場では「学級崩壊」ではなく、「指導が入りにくい」と表現しているが、そう言われ始めて三年ぐらいたちます。「いじめ」と同じようにこの現象はどこでも、いつでも、どんな担任であっても起こり得る。担任には「一人で悩まないで」と言いたい。意気投合する先生と組む、学年として取り組む、もっといいのは学校全体で指導体制を取ることです。

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元気よく校庭に飛び出して遊ぶ子供たち。授業に入ってもまるで休み時間のような騒ぎが続くこともある
 −学級崩壊を防ぐ手だてはありますか。

低学年で性格把握し指導を

 校長 学校として取り組むべきことは、低学年のときに原因となる子供がどんな性格なのか把握し、保護者と連携を取って指導していくこと。放置されたまま、高学年に進むと、先生も子供もかわいそう。教師の指導力不足も一つの原因と考えられます。最近の児童の発達は非常に早く、授業がつまらない、講義上の授業は退屈と感じる子供もいる。だからこそ指導力の向上を含めて学校全体で取り組むべきなんです。

 −実際に一年生のクラスを担当して、感じることはありますか。

 女性教諭 以前勤めていた学校は、学期途中から指導に入ったということもあり、子供の情報がなかなか入りにくく大変な場面もありました。校長もおっしゃっていたように、私は初期の指導が非常に重要だと感じます。幼稚園、保育園の段階から子供の情報が伝わるような、連携があったらいい。少し元気な子供がいると、つられて学級全体がにぎやかになり、荒れてしまうこともあります。

 −学級崩壊に直面したことはありますか。

 父親 「学級崩壊になりそう」と感じたことは何度かあります。一番下の娘が三年のころ、「クラスで物がなくなる」と言う。担任の先生は「クラスで話し合いをさせています」って、それっきりだった。息子が一年生のとき、お世話になったのは、ベテラン先生と若い先生のペア。互いに役割分担し、クラスの状況はとても良かった。まとまりがあると、親も団結する。一年生の時から、六年生まで親の関係は続きました。クラスに問題を起こす子供もいたけど、先生と親が連携できたから、「学級崩壊」まで至らなかった。親が変に騒いでいたら、状況も変わっていたはず。

親の協力は非常に大切

 男性教諭 親の協力は非常に大切ですね。問題のクラスを担当したとき、父母と一緒に学級をつくっていこうと決めました。担任二人で「クラスを立て直す」という決意を書いた紙を配って、父母に「一肌脱いでほしい」って頼んだんです。そしたら、「PTAの役員をやらせてほしい」と、名乗りを上げる人がけっこういた。「卒業するときは、親も子供も感動しよう」が合言葉になり、保護者主催のハーブティーの夕べ、飲み会などもやるまでになりました。

(01.9.28) |今日の6面につづく



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