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学級崩壊 |
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<発言者> 小学校長 男性小学校教諭 女性小学校教諭 父親 「事件」の原因話し合い −学級運営がうまくいくまでにはいろいろな苦労もあったでしょう。 男性教諭 確かに、物隠しが頻繁にあったり、死んだ金魚が女の子のカバンに入っていたり、いろんな「事件」はもちろん起きました。それでも犯人捜しは絶対にしませんでした。「何が子供たちをそうさせるのか」を徹底して話し合いました。親にもそういう経緯は極力伝えました。そうしていくうちに子供に対する見方も温かくなっていった気がします。親子レクリエーションも盛り上がりましたね。 校長 先生の場合は、一つのことをきっかけに好転していった良い例でしょう。ただ、頑張ればすべてうまくいくわけでもない。担任の配置に誤りがあれば、うまくいかないこともあります。 −学級崩壊の原因は教師、子供のどこにあると思いますか。 男性教諭 この問題は簡単に「教師批判」に向かってはいけない。「やりたくても、なかなかできない」という先生は多いはず。今、先生が本当に忙しくなっている。昔では考えられない手のかかる子がたくさん入ってきている。物を片付けられない、人の気持ちが分からない、すぐカッとなる。一人の子供だけじゃないだけに、くたくた。親からは「ちゃんと教えて」と苦情も来るけど、放課後はクラブ指導、研究会と、補習の時間さえ取れません。 増えるADHDの子供 女性教諭 LD(学習障害)かどうかは分かりませんが、一つのことにとっても時間のかかる子供は多いような気がします。ADHD(注意欠陥多動性障害)と呼ばれる落ち着きがなく、すぐカッとなって乱暴する子供に、何気なく聞くと「家庭でたたかれている」と言います。原因は特定できませんし、個別で指導すべきか、集団行動を身に着けさせるべきか、考えることも多い。
男性教諭 学校や学級の基準にあてはまらないような子供はいっぱいいる。その子たちを無理やりあてはめようとすると、絶対無理が出る。“いいこちゃん”の学級を目指していると、だいたい失敗して崩壊していきます。 男親 落ち着きのない子供や悪さをする子供は昔からいたはず。それでも、どこかで我慢しなくてはいけない時期が来る。「だめなものはだめなんだ」と、本来は親が責任を持って教えてあげないといけない。夜中のコンビニエンスストア、居酒屋に小さな子供を平気で連れてくる親。親がこうだから、子供に弊害が出てくる。 顔が見える学校にして 男性教諭 親は厳しい経済環境で長時間労働、リストラにあったりなど、家族そろって夕食を囲める家庭はどのくらいあるのでしょうか。子供に優しい家庭をつくるためには社会全体が変わらなくてはいけないと思います。 男親 夕食を一緒に囲めなくてもいいんですよ。少ない時間の中でも、親が子供のために何ができるか考えることって重要。せめて、朝食だけは一緒に食べようとか。 女性教諭 学校でも家庭でも子供と向き合うことはとても大切ですね。 校長 家庭、学校、地域の連携が重要だと言われていますが、良いことだけでなく、問題が起こったときも互いに信頼して、支え合う関係を目指したい。今、先生一人が忙しくなっているのが現状。親が何気なく先生を訪れ、話を聞いたりできる風通しのいい学校、親と先生の連携をつくりたいですね。
学校全体で取り組みを −学級崩壊を防ぐ手段は。 校長 学級運営が困難な状況というのは、さまざまな要因が考えられます。担任一人で抱え込むことのできる問題ではなく、学校全体で考え、決して放置しないこと。早期に発見、手だてをすることで防ぐこともできる。学級というのは集団生活している以上、子供たちの矛盾やかっとうが起きる場なんです。教師が手を抜かず、子供と真っ正面に向かい合うことがいい関係をつくる。 先生 低学年は学級定数を少なくするか、T・T(チームティーチング、協力教授方式)を導入すること。理想は二十二、三人のクラス。また、先生同士のサポートはとても大切。親でもなく、子供でもなく、同僚から「あいつはできない」と言われることが一番がっくりくる。そして、子供が問題を起こしたとき、直接その問題をみるのではなく、「なぜそうさせたのか」という背景を考える。「家庭が悪い」と教師が切り捨ててしまっては、子供は救われない。子供が安心して、「ここにいてもいい」と思えるような温かい学級や家庭をつくっていくことが、遠いようで一番の近道のような気がします。 (01.9.28) |今日の1面にもどる|
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