依 存 

★食生活子供の心に影響★

家庭の事情で朝抜きも

■−−−−−−□

アメ玉で栄養補給
 市内のある小学校の保健室で、養護教諭はそっとアメ玉を児童の口に含ませる。「本当は、管理職から許しを得ていないのですが、これで給食まで何とか持たせるんです」
 運動会が近づいた六月初旬。朝練習の途中に具合を悪くした子どもたちが次々と保健室に担ぎ込まれた。尋ねると、ほとんどが朝ご飯を食べていないと打ち明ける。
 学校では禁止されているアメ玉でも、食事抜きの子供には必要なエネルギーを与え、気力をつなぐ大切なひと粒。
 養護教諭は「朝ご飯を食べて来ない子は、どよーんとしている。親の愛情が足りない子は先生の側を離れない、教室にいてもお友達にちょっかいをかけるなどの行動が目立つ。食事をしっかり与えるのも愛情。でもそれぞれの家庭に事情もあるし。どうアプローチしていけばいいのか」とため息をつく。

photo
子供たちの一日が始まる。家庭での安定した食生活が子どもの心の安定に無関係と言い切れない(写真と文は関係ありません)

■−−−−−−□

“給食依存”の親も
 「給食で栄養をとっているのだから、家では何を食べさせてもいいでしょ!」という母親に、「今給食をなくしたら、子供たちの栄養バランスは大きく崩れてしまう」と学校給食担当者。家庭側の“学校給食依存”は共通認識となっている。
 音更中学校の寺嶋守恵学校栄養士が昨年、同校生徒を対象に実施した調査では「朝ごはんを毎日食べていますか」の問いに「毎日食べる」と答えたのが七六・五%。これに対し、「食べる日が多い」一四・六%、「食べない日が多い」八・八%、「食べない」が〇・一%。
 食べない理由は「食べる時間がない」五四・六%、「食欲がない」三四・一%と、夜型の生活が影響しているとみられる理由が大半だが、「準備がされてない」も六・八%に上り、家庭内の事情も映し出されている。
 また、別の学校では「食べない時が多い」「食べない」があわせて一五%というデータもある。

■−−−−−−□

精神的安定に重要
 食生活の状態と心の安定にどういった関連性があるか。下音更中の戸間えみる養護教諭が数年前、調査を試みた。
 食事内容のよい生徒から、悪い生徒までを五つのグループに分け、「いらいらする」「憂うつになる」などの症状がどの程度出ているのか、数値化。
 「すぐカッとなる」のは、食事の内容が二番目によいグループで四五・八%だったのが、二番目に悪いグループでは七二・七%に跳ね上がった。
 戸間教諭は「男女とも食生活の内容が悪くなるとイライラして腹が立ち、すぐかっとなる。どちらかというと無気力で根気がなく、学校に行くのも不安定になるという傾向が見えた」と警告。
 家庭での良好な食生活が子供の精神的安定に重要な位置を占めることを物語っている。
(井上猛)(01.6.30)

記事に対するご意見・感想、教育全般に関するご意見などはファクス(0155・25・2700)、
Eメール( edu@kachimai.co.jp)の「とかち教育新世紀係」で受け付けています。



|2|HOME