ダイオキシン 十勝の対応は
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くりりんセンター〜排ガス基準値はクリア

帯広市ほか13町村複合事務組合は28日、帯広市と周辺3町2村のゴミ処理を引き受けているくりりんセンター(帯広市西24北)の、ダイオキシン測定分析結果を発表した。煙突から出されている排ガスのダイオキシン濃度は、1立方メートル当たり0.42ナノグラム(10億分の1グラム)。厚生省が90年に新たな施設に対して示した0.5ナノグラムの基準値をどうにかクリアしていた。
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くりりんセンターの外観。最新の設備であっても、ダイオキシン発生は抑えられない。

昨年10月1日のオープン以来、初めての検査だ。1月7、8日に北海道分析センターが3つの焼却炉から出る排ガスと焼却灰、固化ダストに対して実施。排ガスの0.42ナノグラムという数字は、職員にとって予想より高かったようだ。「年末年始に出されたごみのため、通常より内容物が多種類だったことは考えられる」(伊藤研也所長)と補足している。国内で最新レベルの機能を持つ同センターは、厚生省が90年に設けたガイドラインをクリアするように設計されている。

例えば全連続式焼却炉。ダイオキシンは不完全燃焼時に生成されるため、800度以上の燃焼温度を維持し、かつ安定した状態で燃焼させるために、24時間365日稼働し続ける全自動燃焼制御の焼却炉を採用している。

さらに焼却炉から出た排ガスは煙突に行き着く前に、消石灰を噴射して塩化物を一次除去。そしてバグフィルタと呼ばれる厚い特殊な布でろ過し飛灰を除去するという2段階の装置を通過している。

だが、0.42という排出濃度では、これで良しというわけにはいかないだろう。厚生省は排出濃度をさらに厳しい0.1ナノグラムとする新ガイドラインをすでにまとめた。これから建てられる施設はこの基準値を超えなければならない。

「今の施設でも0.1にごく近づける性能は持っているのではないかと思う」と伊藤所長。「より完全燃焼に近づける運転管理の手法を見つけることで、もっと発生量を減らす余力はある」という。だが、ダイオキシンは「1,800度以上で燃焼させなければ燃え尽きないといわれている」(中野益男帯広畜産大学教授)とすれば、もともと焼却能力に限界がある。

さらに焼却灰の問題もある。炉に残った灰から今回、0.072ナノグラムのダイオキシン濃度が検出された。90年のガイドラインに灰に対する基準値はない。灰はトラックで音更町のチンネル処理センターに運ばれ埋め立てられている。

塩素の含まれる化学物質を燃やせばダイオキシンは生成される。くりりんセンターに1日に持ち込まれるごみのうち、「ビニール・プラスチック」の割合は15.8%(96年12月11日調査)だった。またガラス、アルミ、鉄など不燃物も14.2%含まれていた。ガラス類は焼却炉の中で溶けて炉内にこびりつき、燃焼効率を下げる原因になる。効率が悪ければダイオキシンはより一層発生する。ごみを出す側にも課題は突きつけられている。
(年間キャンペーン取材班=山本薫)
(97.03.29)


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