十勝での息吹-5-

国際パークゴルフ協会


発祥の地の財産法的に守る
公共性追及できる競技に

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過去最高数の外国人選手を迎えた昨年6月の国際大会。パークゴルフは、国や地域を超えた交流の機会も生んでいる

プレー人口大幅に増加

 「パークゴルフは遊びとして生まれたが、わずか10数年間でプレー人口は想像を超えて広がった。われわれが発祥の地の組織として認知されるためには用具、コースに対する公認権やシンボルマークといった財産を法的に守る必要がある」。幕別町にある国際パークゴルフ協会の前原懿会長(64)は、NPO法に基づく法人格取得申請の動機をこう説明する。

 1983年に誕生したパークゴルフは、生涯スポーツとしての意義やクラブ一本で楽しめる手軽さなどが受け、道内のみならず全国で浸透。協会によると、昨年3月までに道内で612コース、道外でも67コース(いずれも推定)が完成し、2000年の富山国体ではデモ競技として採用も予定されている。

 協会は地元生まれの競技を、正しい認識のもとで効率的に広める任意団体として発足。愛好者が増え続けたことで、全道、全国でも順調に組織を拡大した。現在、支庁や都府県ごとに21の支部を数え、会員数も企業、団体、民間のコース所有者を合わせて300を超える。

スポーツを超えた役割

 幕別町での国際大会をはじめ、各種大会の運営や指導員認定講習会など、競技の普及、振興を図る活動もさまざま。「自然保護の意識育成やコミュニケーション、健康増進の場づくり、用具市場の活性化とコース造成による経済効果など、単なるスポーツとしての枠組みを超えた役割も注目されている」(前原会長)。

 事務局を担当する町教委パークゴルフ振興係の藤山光朗係長は「コースや用具、ルールの問い合わせが全国から毎日寄せられる。愛好者に責任を負える立場となれば、機関紙などで情報提供する方法も検討できそう」と期待する。

 協会の収入(99年度予算で3165万円)のうち、最も多いのはクラブ製造業者とコース造成主から受け取る公認料で、計1400万円余り。このほか、講習会の受講料や会費が占め、町などからの補助金には頼っていない。

 前原会長は「町教委から派遣されている職員二人分の人件費以外は、すべて自主財源。競技がさらに発展する中で用具やコースの需要も高まれば、認定料収入が潤う。協会のマークも財産管理でき、愛好者には情報提供などを通じて利益還元される」と説く。

メジャー化で収入確保

 協会では95年にも、同様の目的で社団法人化の可能性を探ったが、組織が未成熟だったことや資金確保などの面で断念した。今回はNPO法に基づく法人格取得で競技をメジャーに押し上げ、それに見合う収入を確保すべく、今年秋の申請、来年春の法人格取得を目指して定款づくりなどを進めている。  岡田和夫町長は「協会が自立の道を歩んでも、当分は何らかの方法で人的支援を続けたい。協会とメーカー、町が一体となって豊かな社会づくりに貢献する方針は変わらない」と言い切る。法人化は、小さな町から着々とすそ野を広げてきたパークゴルフが、公益性を追求できる競技に成長したという証(あかし)でもある。(年間キャンペーン取材班=岩城由彦) (99.6.8)

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<メモ>
1987年に設立。前原懿会長。会員数は323団体で、文化、芸術またはスポーツの振興を図る活動が目的。事務所は幕別町錦町66(0542260)。

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