十勝での息吹-4-

地域支援センター小さな手


介護に入り込む活動を
ヘルパー派遣請け負いも

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小さな手を設立し「地域に役立ちたい」と話す清野代表

 2000年4月から介護保険制度がスタートする。これに伴い、要介護認定の審査も今年10月から順次始まる予定で各自治体の準備が進んでいる。こうした情勢の中で、十勝で初めて要介護認定後のケアプラン(介護サービス計画)の作成業務、ホームヘルパーの派遣業務をNPO法人で請け負う計画の団体が現れた。新得町に事務所を構える「地域支援センター小さな手」だ。

小さな町でも選択肢を多く

 代表は、社会福祉士でもある清野祥子さん(40)、そして同団体の細かな理論形成は夫の光彦さん(40)=町内のデイサービスセンター勤務=が務める。

 「介護保険が導入されればサービスを受ける側の選択肢を多くする必要があり、その一端を担えればと考える。介護サービスは公的機関が担うものと思われているが、市町村ごとにサービスに格差が生じることは施行前から言われていることで、例えば公的機関の手が回らない分を民間で埋めていければ、この差が少しでも解消されるのではないか」と光彦さんは民間参入の意義を唱える。

ケアプランの作成も柱に

 団体としては、早期参入が可能な分野として(1)ケアプラン作成業務(2)ホームヘルパーの派遣業務の二点をとらえた。だが、両事業とも道への事業所認可が必要で、この最大の資格条件は法人であることだった。「社会福祉法人を立ち上げるには資金が必要。さらに介護保険制度では実質、市民団体がかかわることのできる“切り口”が限られる。そこでNPO法人を取得し、市民団体が介護に入り込む活動を展開したいと思った」

 来年度施行に向けて介護認定作業が始まるのが10月、認定後はケアプラン作成の準備が順次スタートする。そのためNPO法人化のスケジュールもこれに合わせて、4月8日に法人申請、2カ月の縦覧後認可を受けるものとみて7、8月には事業所申請を出し、10月以降のプラン作成に間に合わせたい意向だ。

 「ケアプランは介護を受ける側が一カ所以上のサービスを選ぶことができるが、小さなまちでは選択肢がない。理想は何カ所もの事業所があり、ケアプランがあればいいわけで、選択肢の一つとしての事業運営を目指したい」と強調する。  ただ、事業所を認可されるかどうかは今のところ未知数。さらに「報酬単価もはっきりしない中でどの程度の仕事ができるのかは不安」(光彦さん)がよぎる。

町と連携して地域支えたい

 今年1月、家を新築し内部に事務所を構えた。団体の名称を「小さな手」としたのは、小さな団体であっても地域の役立つことをしたいとの思いからだった。介護保険導入に各自治体も戸惑っている中、「競争原理に基づく参入ではなく、あくまでも町側のサービス供給主体(公的機関)と連携をもっていきたい」と、市民レベルで地域を支える強い意思を持っている。
(年間キャンペーン取材班=道下恵次) (99.6.7)

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<メモ>
今年2月に設立。代表は清野祥子さん、会員13人・賛助会員3人。このうち知事認定のケアマネジャー3人、2級ホームヘルパー1人。福祉介護サービスの実施が活動分野。居宅介護支援、訪問介護の両事業所設立を目指す。事務局は新得町西3線50(01566(4)5562)。

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