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十勝毎日新聞社
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Obihiro Tokachi Hokkaido Japan
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 [2006.04.04]
帯畜大・高橋教授らのグループ

牛のげっぷ メタン抑制
高橋教授と自ら開発し今回の調査で使用したメタン解析装
一定の乳酸菌酵母で効果
温暖化防止に期待

 帯広畜産大学の高橋潤一教授(畜産科学科)らの研究グループはこのほど、牛や羊などの反芻(すう)動物に対し、一定種類の乳酸菌や酵母などの微生物を配合した飼料を与えることで、それらの「げっぷ」に含まれるメタンガスが大幅に減ることを確認した。地球温暖化が世界的に問題視される中、同飼料の普及によって、温室ガスの1つであるメタンガス発生の抑制が期待される。(佐藤いづみ)

 高橋教授によると、メタンガスは温暖化ガスの1つ。地球温暖化への影響を示す寄与率が約20%と二酸化炭素(CO2)に次いで高く、その約17%は反芻動物を中心とする家畜などのげっぷに含まれている。家畜から生じるメタンガスが抑えられれば、地球温暖化防止につながる。

 抑制効果が確認されたのは、研究グループの1人、洪再発氏が代表を務める日本仁案堂薬健(東京)が開発した生菌剤「BLCS」入りの飼料。この生菌剤は家畜の腸内細菌の正常化を図るもので、乳酸菌ラクトコッカスラクティスや、酵母キャンディグケフィールなどの微生物を含む。

 昨夏、BLCS入りの飼料を与えた牛と羊、通常の飼料を与えた牛と羊に対し、1週間ごとに採取したそれらのルーメン液(胃の内容液)を、高橋教授が開発した計測装置で調査した結果、2週間後、BLCSを与えた方が与えていないのに比べ、メタンガス量が羊で6.4%、牛で37.5%それぞれ少なかった。

 研究グループは高橋教授と洪氏のほか、畜大大学院を修了した高浦一希さん、道立根釧農業試験場など。高橋教授は2001年に中東イエメンの発酵乳「ラバン」から単離した乳酸菌などにメタンガス抑制効果があることを実証、生菌剤BLCSにも同様の乳酸菌などが含まれていることから、詳しく調べることにした。

 同研究グループでは今年度から動物実験を開始し、今回の結果をさらに深める考え。高橋教授は「特に農業・酪農界での排出量が年々増え、世界的に問題視されている。この生菌剤を混ぜた飼料が普及することでメタンガス発生の抑制が期待される」としている。

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