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十勝毎日新聞社
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Obihiro Tokachi Hokkaido Japan
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運輸業界(日通帯広支店)


経済運転徹底で環境対策

安全意識も高まる
 [2006.03.22]
エコドライブ競う
 「初めは監視されているようでストレスもあったが、目に見える成果にドライバーの安全運転意識は格段に高まった。最近は仲間内でエコドライブを競い合っている」

 帯広市西20南1の日本通運帯広支店構内で、同社の運転手が満足そうに笑顔を見せた。

デジタル式運転記録計の作動状況を確認するドライバーと指導員(日通帯広支店、金野和彦撮影)
 日通は客観データに基づく省エネを強力に推進しようと、2004年からデジタル式運行記録計への切り替えを進め、05年3月までに全国の支店に所属する営業車両約1万5000台への装着が終了した。帯広支店では約90台が稼働する。

 同記録計は電話機ほどの大きさで運転台に置かれ、毎日の業務終了後には記録カードを事務所に持ち帰り、コンピューターにデータを入力。各車の実績はイントラネット(企業内ネットワーク)を介して全社統一項目で共有、蓄積され、業務改善の基礎となっている。

 日報には走行速度が経時的なグラフで描かれ、急加速・減速などの基準違反があれば、GPS(全地球測位システム)による場所情報と合わせて一覧表で出力される。減点方式で安全運転度を評価し、年に数回「安全運転コンテスト」で優良運転者を表彰するほか、改善項目が目立つドライバーには指導員が注意する体制を取る。

 従来のアナログ式だと、グラフの読み取りに熟練が必要で、詳細な解析は困難。新しいこの方式は、子会社の日通帯広運輸(市内西20北1)が先行導入して成果が上がったため、全社的に広がった。

投資成果は十分
 同支店の神浩幸総務課長は「一連のシステムに(支店だけで)約1700万円を要したが、その成果は十分に上がった。最近の燃料高騰の影響が抑えられたほか、車の傷みも減っている」と指摘する。

 一連の取り組みの結果、帯広支店では燃料消費率(1キロ走行に必要な燃料量)は03年から04年に2%、05年にかけてはさらに5%改善する成果が上がった。

 さらに、並行して、社員の環境教育にも力を注ぎ、安全・衛生にかかわる小集団活動も強化している。

 国内の二酸化炭素発生量(03年度)に占める運輸部門の割合は20.6%。1990年比では19.8%増え、対策遅れが顕著。4月からの改正省エネ法では、輸送の荷主も環境対策に取り組む義務が明示された。

 物流における省エネ競争はし烈だ。国内の大手運送業者はハイブリッド車や天然ガス車を1社数千台の規模で導入、CO2(二酸化炭素)削減量を競っている。運輸部門だけでなく、日本を代表する精密機器メーカーが幹線輸送をトラックから鉄道に切り替える「モーダルシフト」を推進するなど、運輸業界だけでなく、荷主の意識も変わってきている。

 CO2削減をはじめとする環境対策が社会貢献と認められる時代−。同支店の神課長は「税金で造られた道路という社会インフラを利用している以上、社会貢献は不可欠」と語る。環境対策を積極的に進めることは、企業のイメージアップ戦略にも重要な要素になってきた。
(おわり、広田実)

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