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帯畜大教授
西崎邦夫さん
環境貢献をステータスに
[2006.03.22]
効率改善が有効
CO2(二酸化炭素)の排出削減で、最も有効な解決策は、省エネ、効率改善と言えます。非効率な装置を高性能なものに取り換えるのと並行し、エコドライブなど環境に優しい使い方を徹底していくのが理想的。
子供への教育の重要性も強調する西崎さん
ただ、消費者は、長期的なメリットがあっても、初期投資を減らそうという動機に流される傾向があります。これは経営的にはまったく成り立たない意思決定。ライフサイクル・コストを重視する社会的仕組みを考えることが必要です。
今の自動車はガソリン、ディーゼル車ともに暖機運転はほとんど不要。始動時のエンジン回転数が1500−2000回転に落ち着けば十分です。エンジンスターターはドライバーの快適さが主目的で、地球環境保全の視点からはナンセンス。欧州では信号待ちのバスがエンジンを切るのが当たり前の国さえあるのです。
マジックはない
CO2削減にマジックはあり得ないので、1人ひとりが自覚を持って少しずつを積み重ねなくてはなりません。コストが掛かっても、環境に良いことをするのがステータスとなるような社会意識の醸成が必要でしょう。十勝は新エネルギーの研究が進む先進地であり、国内外に向けて貢献していくべきだと思います。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は将来、全エネルギー需要の7、8割が効率改善、残りは新エネルギーが支えられると予測しています。ただし、自動車の燃費が良くなれば走行距離が増え、排気量を大きくするなど、省エネで稼いだメリットを消費拡大にあて、結果的に消費量が増えている現実もあるのです。
日本は地球温暖化防止の国際的枠組み「京都議定書」の議長国として、公約は必ず果たさねばなりません。理屈は分かっていても行動が伴わず、国も具体的な道筋を示し切れていない面があります。小学生低学年のころからの啓蒙(けいもう)、教育が理想と現実の間を埋めるきっかけになるはずです。
(おわり、広田実)
<プロフィル>
1943年、札幌市生まれ。北大農学部卒。農業機械化研究所(現・農研機構・生研センター)、同機構基礎技術研究部主任研究員、北農試(現・北農研センター)農業機械研究室長を経て99年から現職。専門分野はバイオマスエネルギー変換技術、精密農法など。
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