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十勝毎日新聞社
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Obihiro Tokachi Hokkaido Japan
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家計の環境思想(帯広友の会)


細かな工夫で光熱費削減

家計簿で成果検証
 [2006.03.18]
電気代月2千円
 「環境を壊す側にはなりたくなかった。まず自分の家の光熱費を減らすことが大切だと思った」

 帯広友の会(山田君江総リーダー)会員の桜井順子さん(63)=帯広市=は、自分が不必要と考える電化製品は置かない。温めものは蒸し器を利用するので電子レンジもない。

友の会が推奨する「鍋帽子」をアレンジして桜井さんが作った“鍋布団”
 桜井さんが昨年、夫婦2人で消費した電力量は年間1024キロワット。月平均では85キロワット、料金は2000円以下。同会の水光熱費チェック表で計算すると、ガスなども含めた年間のCO2(二酸化炭素)排出量は3469キロ。自動車も持たないため、日本の平均家庭の50%程度だ。

 省エネは、電化製品を減らすだけでなく、細かな工夫で実現されている。鍋を使う料理をするときは、沸騰後に毛布をリフォームした“鍋布団”で鍋を丸ごと包む。5時間後でも70度以上を保つことができる優れもの。逆に予熱を利用することで味がじっくりと浸透する効果もある。

 同会生活部=関谷優子リーダー(39)=で配布する水光熱費のチェック表には「環境家計簿」の概念が取り入れられている。電気やガス、水道などによるエネルギーの消費量がCO2排出量に換算でき、昨年、会員120人で削減した電力量(6551キロワット)だと2489キロ分のCO2が削減できた。

数値化で必要実感
 環境家計簿は環境問題と家庭生活の結びつきを身近に感じることができる。食品や日用品の購入金額からCO2を換算できるタイプもあり、インターネット上でいろいろなタイプが配信されている。それぞれ係数が微妙に異なり、削減量は一概に比較できない面はあるが、関谷リーダーは「数値化することで、使用量を減らす必要を実感できる」と効果を説明する。

 資源エネルギー庁によると、2003年度のエネルギー消費量は、1973年の第1次オイルショック当時と比べて産業部門で同水準。対して民生、運輸部門は伸び続けている。特に03年度に国内消費の28%を占めた民生部門は73年の2.1倍に増加。民生の47%は家庭の消費が占め、家庭の取り組みが重要なことが伺える。

家電の性能向上
 電化製品のエネルギー効率を高めようと、98年の省エネ法改正で新基準「トップランナー方式」が導入された。同一メーカーの新製品は既存機器の省エネ性能を上回らなければならない制度で、ハラデンキ本店(帯広市)の村上洋一店長(44)は「ここ数年で家電の消費電力は平均2割近く減ったのではないか」と省エネ家電の性能向上を実感している。

 消費者にとって省力家電の導入は家計負担の軽減につながる場合もある。初期投資が多少増えても電気使用量の差で元が取れるからだ。村上店長は「省エネ能力の高い商品を選ぶ客は確実に増えている」と話す。

 ただ、いくら省エネ家電が普及しても、大切なのは生活の在り方。

 家庭のエネルギー消費の伸びは、世帯数増や新たな電子機器の普及による部分が大きく、桜井さんは「まずは自分の使用量をきちんと把握することが大事。そこから減らす具体的な目標を立てれば家庭の省エネはもっと前進する」と呼び掛ける。
(高田敦史)

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