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10月31日(月)

「雪に願うこと」4冠受賞


第18回東京国際映画祭

帯広在住鳴海さん原作

ばん馬題材に帯広ロケ

 【東京】帯広競馬場を舞台に撮影が行われた映画「雪に願うこと」(根岸吉太郎監督)が30日、第18回東京国際映画祭で最高賞の「東京サクラグランプリ」を獲得した。「雪に−」は根岸監督の最優秀監督賞、佐藤浩市さんの最優秀主演男優賞、観客が投票する観客賞も受賞し4冠に輝いた。渋谷区の東急文化村で行われた表彰式で根岸監督は「極寒の中の撮影で、帯広の人たちに協力してもらった」と感謝を述べた。

原作者の鳴海章さん
 「雪に−」は、帯広市在住の作家鳴海章さんの「輓馬(ばんば)」が原作。映画には、ばんえい競馬の迫力あるシーンが登場する。多数の市民がエキストラ出演で協力した。

 同映画祭では世界65カ国・地域からエントリーした586本の中から15作品が上映され、コンペティション部門のトップに「雪に−」が輝いた。(目黒精一)

地元の支援 実った
「雪に願うこと」東京国際映画祭グランプリ受賞
ばんえい競馬舞台 「うれしい」「十勝を世界に」祝福の声


帯広競馬場で行われた「雪に願うこと」のロケの様子(3月)
 帯広競馬場のばんえい競馬を舞台にした映画「雪に願うこと」(根岸吉太郎監督)が東京国際映画祭でグランプリを受賞し、ロケ地となった帯広・十勝の関係者からも祝福の声が送られた。今年2、3月のロケでは厳寒期に市民がエキストラで参加して支援、ばんえい競馬関係者も振興の願いを込めて映画製作に協力しただけに、「自分たちのことのようにうれしい」と喜んでいる。

エキストラ手配
北海道弁指導も

 昨年の組織立ち上げ後、初の本格的な支援活動になった「とかちフィルムコミッション連絡協議会」(関口好文代表幹事)は、根岸監督らのロケ地下見から、現地でのエキストラの手配などにかかわった。関口代表幹事は「大きな賞を取れた作品に携われた。思い入れが深かっただけにうれしい」と語る。

 帯広で活動する劇団「ほうき座」(佐藤秀麿代表)は、出演者に北海道弁を指導し、団員もエキストラで参加。佐藤代表は「撮影は寒い中で1シーンに何時間もかけて作った思い出がある。地方の方言の作品がグランプリを取り、何ともうれしいの一言」。撮影で使われたビニールハウスレストラン「スノー・フィールド・カフェ」(幕別町栄449)を経営する深尾雅人支配人は「純粋に映画を通じて十勝をアピールしたくて応援した。出演者と監督、スタッフの尽力のたまもの」と振り返った。

ばん馬の振興
認知へ起爆剤

 映画をばんえい競馬の振興に−と期待を込めていた道市営競馬組合(旭川)の後藤誠二事務局長は「赤字が続くばんえい競馬界にとって(全国的に)認知度が高まる起爆剤」と話す。厩舎(きゅうしゃ)のモデルになった平田厩舎の平田義弘調教師は「厩舎も関係者もばんえい競馬の発展のきっかけになればと協力した」と撮影時を思い出していた。

 30日に東京で行われた授賞式に駆けつけた原作者の鳴海章さんは「各賞が発表されるたびに体がぞくっとし、グランプリ受賞を聞いて涙があふれた。根岸監督や佐藤(浩市)さんが『帯広の人々、競馬場関係者に感謝』というたびに、2、3月のロケを思い出し涙が止まらなかった」と喜んだ。

 同席した砂川敏文市長は「感激した。これを機会にばんえい競馬をPR、そして帯広・十勝を日本中、世界中に発信できる」と語った。映画は2006年春にも一般公開される予定。
 

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