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7月27日(日)

医師確保が困難

市立病院廃院へ


来年3月にも
経営改善見通し立たず
市長、来月臨時会議で表明

 帯広市は27日までに、帯広市立病院(市内東13南6、50床)に関し、砂川敏文市長の公約である現在地改築を白紙とし、今年度末にも廃止する方向で検討に入った。経営安定化に必要な医師数の確保が難しく、多額の財政負担が予想されるため。代わりに診療所機能を核とした民間委託形式の介護福祉施設の整備が模索されている。近く与党会派と協議し、調整が整えば、8月8日の臨時議会で報告する動きだ。

 病院再整備は砂川市長の1期目から持ち越された重要公約だけに、大幅な方針転換は新たな政治問題として議会の火種となりそうだ。

 市立病院をめぐっては、昨年3月末で医師を派遣していた旭川医大が撤退。自前で医師2人を確保し運営を継続したが、医業収益は60%以上の大幅減(2002年度決算)となり、経営は悪化していた。現体制で運営を継続した場合、毎年2億円程度の赤字が見込まれている。

 市は当初、病院の方向性を2月に打ち出す考えだったが、医師派遣先として協力要請していた慈恵医科大の動向を見極める必要もあり、道に対する病床申請期限の8月まで判断を先送りしていた。6月には慈恵会医大の協力取り付けが困難であることが確定、廃・休院、民間病院との提携・移行など、さまざまな可能性を内部検討していた。

 市幹部は「病院を取り巻く厳しい環境を示し、これから議会と協議する。方針は固めておらず、廃止ありきではない」と言及。砂川市長は「まだ言える段階にはない」とだけ述べている。

「政争の具」…二転三転
議会調整の行方が焦点

 再整備計画が二転三転し「政争の具」と化していた帯広市立病院。医師供給のパイプを失った現状では経営が好転する見込みがなく、庁内外では「廃止やむなし」との声が広がっていた。

 市立病院をめぐっては高橋幹夫市政時代の1996年、帯広工業高校跡地への移転・拡充計画(196床)を立案。98年度予算に事業費を盛り込んだが、同年4月に初当選した砂川市長の公約に基づき同計画は凍結された。

 砂川市長は2000年3月議会に、100床による現在地拡充の予算を提案したが、議会が否決。現有病床数による現在地改築に再変更し2期目の公約にも盛り込んだ。この間、民間病院の整備が進み、帯広を取り巻く医療環境は向上、病院間の競争が激しくなるとともに、市立病院の存在意義は薄れていた。

 最大の障害となったのは旭川医大の撤退による医師供給先の消失。「医局とのパイプがない限り恒常的な医師確保は難しく再整備も不可能」(市幹部)とし、慈恵会医大の協力取り付けが困難になった時点で、「あとは市長公約との整合性をとるだけ」(別の幹部)と廃止論が現実味を帯びた。

 巨額の赤字が明らかになった3月議会では、一部から「廃止・縮小を真剣に考えるべきだ」と指摘されていた。ただ現有スタッフの処遇、市内東北地区の医療対策などクリアすべき課題は多く、また与野党を問わず廃止に抵抗感を示す議員もおり、大詰めを迎えた議会調整の行方が注目される。


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