住民意識

◇「行政側の問題」…低い関心◇

「まちづくり考える契機に」

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 「その日の仕事で精いっぱい。サービスの変化などもっと生活に密着した話しが出てきたら、考えるかもしれないが、今の状態では説明会があったとしても参加しないと思う」。市内の女性自営業者はつぶやく。

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十勝21の会が住民の意見交換の場として企画した住民会議。芽室で開かれた第2回会議には90人が参加した(今年8月29日)

「住民組織が推進を」

 音更町が7月に町内5カ所で開いた「市町村合併住民説明会」。参加者は合わせて151人。補助金のカット、行政サービスの一部打ち切りなど行政側は住民の目に見える形で行革を推進、まちの苦しい台所事情を訴え始めているが、まだ、住民には「行政側の問題」と、「他人事」の雰囲気が漂う。住民の関心は一般的には低い。
 「合併問題は首長が先頭に立って旗を振る問題ではない。住民組織に推進してほしい。次代を担う若い人たちにその役割を」。ある帯広市議は、行政、議会では自分たちの処遇もからみ限界があると指摘した上で、こう訴える。
 合併特例法で、有権者の50分の1以上の署名で合併協議会設置が請求できるようになった。釧路市、釧路町では市民団体が署名運動を展開、住民発議で協議会を設置させた。さらに、網走市などの市民グループも署名運動を開始、室蘭などでも11月から予定している。

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少ない表立った動き

 十勝では芽室青年会議所が2000年、01年と市町村合併問題を取り上げ、町内でアンケートなどを実施。現在は、管内の若手経済人らで組織する十勝21の会(藤本長章会長)が7月から「十勝の市町村合併問題を考える住民会議」を開催しているほかは、表立った動きはない。
 同会では「合併ありきではない。住民に合併の意識を深めてもらい、意見交換することが目的」と強調。帯広商工会議所でも「微妙な問題。議員、会員の中には賛成、反対派もいる。行政に先んじてへたな動きはできない」と前へ出ようとはしない。
 「住民とともに考えて判断していきたい」と行政側。参加者は「まちがしっかりとした考え方を示してくれないと分からない」。各住民説明会では、住民と行政の間の意識のズレが浮き彫りになる場面が目立つ。

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選択は住民の手の中

 ほんの数年前までは、管内の自治体間で、競い合うように施設建設や特色ある住民サービスを打ち出してきた。しかし、「我慢してもらい、できることは住民にまかせる」時代に変化した。合併問題は住民に、意識の改革を求める。
 「合併問題を、住民とともに改めてまちづくりのことを考える契機に」。十勝毎日新聞社が実施したアンケートで、首長の意見ではこのような趣旨が多く寄せられた。次代にどのような地域を残すのか。地域の再編、あるいは単独での生き残りか。選択は住民の手の中にある。  (年間キャンペーン取材班)(02.9.23)



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