市町村合併特例法

◇拙速避け「期限にこだわらず」◇

“あめ玉”に厳しい見方も

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「今年度中に判断」5人

 あめ玉にたとえられる市町村合併特例法。「特例法の期限が過ぎた後に、合併はないだろう」(管内自治体担当職員)と見る向きもある中、十勝毎日新聞社のアンケートで同法に対し20市町村長のうち、5人が「期限に間に合わせたいが現状では無理」、11人が「慎重に論議すべきで期限にこだわらない」と答えた。

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 「期限からいくと、今年度中に一定の方向性を出す必要がある」(尾山篤治十勝支庁長)。合併までの準備期間を逆算した場合の見通しだが、アンケートでは「合併する、しない」の判断時期についても、「今年度中」は5人の首長にとどまった。
 「合併は、地方自治の根幹にかかわる問題。拙速な判断はくだせない。時間を区切って論議する問題ではなく、十分な時間をとって、住民の判断を得たい」。十勝町村会長の金澤紘一陸別町長は、「特例法の延長を国に要望していく」と付け加えながら管内首長の思いを代弁する。

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メリットあるが・・・

 「基金造成特例債で1町村につき5億円程度。合併するなら特例法にのらなければ意味はない」とある南十勝の首長。一方で、斉藤敏雄新得町長は「現在の水準の交付税を10年間保証するといってもその後、削減されることに変わりはない。合併特例債という財政措置も、安易に使ってしまうと、借金と施設の屋上屋になりかねない」とし、優遇措置が切れた後のまちづくりを見据え、「あめ玉にすぐに飛びつくわけにはいかない」との思いを説明する。
 しかし、道内では釧路市と釧路町が合併協議会を設置。石狩市と厚田村、浜益村(石狩管内)が合併問題研究会を、京極、ニセコ、倶知安の3町(後志管内)が合併研究会をそれぞれ立ち上げるなど、特例法に照準を合わせるように具体的に動き出しているところが出ている。

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検討作業は「ポーズ」

 十勝では町村会の「あり方検討会議」が広域行政圏のブロックごとに検討、10月からブロックの枠組みを超えた協議に入る予定だが、ある管内担当者は「今の作業スケジュールでは、特例法に間に合わないのは明白。検討作業は、合併に関してどれだけ住民に説明したかというポーズでしかない」と言い切る。
 「特例法の期限にこだわらないのは、十勝に余裕がある証拠」(十勝町村会関係者)。特例法への各首長の意識のみを見る限り、十勝での市町村合併は「遠い存在」との印象が強くなる。(年間キャンペーン取材班)(02.9.20)

<市町村合併特例法> 2005年3月末までの時限立法。合併後10年間は、合併前の枠組みで地方交付税額を算定。まちづくりに必要な事業の経費に合併特例債を充てることができるなどの優遇措置がある。



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