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6月20日(木)

地元十勝に司直のメス

鈴木議員逮捕

やまりんなど家宅捜索
「やはり」「信じたい」声交錯

 「事態の推移を見守りたい」「こんな日が来ると思っていた」−。十勝出身の衆院議員鈴木宗男容疑者があっせん収賄容疑で逮捕された19日午後から20日午前にかけて、鈴木議員の帯広市の自宅や、やまりん本社(帯広)、同社会長宅、関連会社のコマバ(音更)などで東京地検特捜部による家宅捜索が行われ、段ボール箱約400箱の書類などが押収された。政官業癒着による政治不信を招く大元となった鈴木議員の疑惑解明の“突破口”が、出身地の十勝・帯広を主舞台とした事件だったことに、地元住民からは冷ややかな声と「信じたい」という声が入り交じった。




押収した文書などが入った段ボール箱を運び出す東京地検特捜部などの係官(20日午前1時10分ごろ、やまりん本社で)
■家宅捜索
 東京地検特捜部は、逮捕許諾請求可決後の19日午後1時50分すぎ、釧路地検帯広支部からレンタカーのワゴン車などに分乗し家宅捜索へ。特捜部のほか同支部の係官ら30人以上が同2時すぎから各所で捜索を始めた。

 やまりん本社では、開始から12時間後の20日午前2時半近くに捜索終了。ほかでの捜索を終えた係官が合流するなど、延べ34人で250個の段ボール箱を持ち出した。

 同社社長室長は「書類を全部持っていかれた。会社としてのコメントはない」と、足早にマイカーに乗り込んだ。

 同社の山田哲社長宅に社長の姿はなく、女性1人が立ち会ったもよう。

 関連会社のコマバでは、係官がすべての窓に新聞紙で目張りした。コピー機で盛んに文書を複写したほか、敷地内にあった半透明のポリ袋の中身を調べるなど、入念さがうかがわれた。

 捜索を終えた十勝連合後援会事務所では、報道陣に「迷惑になるから出てくれ」と語り、疲労感が漂っていた。

■周辺住民
 テレビ各社の中継車が並び、30人以上の報道陣が集まるなど、連日、物々しい雰囲気が続くやまりん本社前。50代の男性は「地元に一生懸命といえ、一部の人に対してだけ。こんな日が来るとは前々から思っていた」と冷静に話した。50代の女性も「やまりんのいいうわさは聞いたことがない。政治家を巻き込んでいたことがこれではっきりする」と捜査に期待していた。

 コマバ付近では、通過車両が様子をうかがいながら低速で走行。後続車がクラクションを鳴らすシーンも。近所の男性は「やまりんの子会社だもんな。悪いことしていたのかな」と首をひねりながら様子をうかがっていた。

■地元・足寄
 「やりすぎた点があった」と鈴木議員の言動をいさめる声のほか「最後まで信じる」という意見も根強く、地元は重苦しいムードに包まれた。

 支持者の女性(62)は「残念。権力を握ると人は変わる。鈴木議員を信じたいが」と沈うつな表情で語った。高校時代の同級生の男性は「応援する気持ちは変わらないが、現金授受のわいろ性の判断がつかない。事態を見守りたい」と冷静な反応をみせた。

 鈴木議員と個人的な付き合いを持つ人が多い足寄後援会の幹部の1人は「鈴木議員に仕事をやってもらいたいという理念は今も変わらない。潔白を信じる」と、揺るぎない胸の内を語った。


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