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12月31日(月)

構造改革本格化で「曇りか雨」

 来年の十勝景気予測

 2001年の十勝経済は公共投資、住宅投資の減少傾向に加え、個人消費も回復感に乏しく、停滞状況が続いた。来年は小泉内閣が掲げる「構造改革」が本格化、地方都市への影響が懸念されている。02年の十勝経済動向を、管内のエコノミスト的存在の財務省帯広財務事務所長、日本銀行帯広事務所長に予測してもらうとともに、十勝経済の発展に向け注目している動きなどについて聞いた。(近藤政晴、酒井花)

【財務省帯広財務事務所 沼和夫所長】
農業基盤しっかり
全国より悪くない

 昨年は願いも込めて、後半薄日が差すと予報したが、来年はそうはいかない。雲かあるいは弱い雨が降るかもしれない。ただ、十勝は農業基盤がしっかりしており、全国よりは、悪くはならないとみている。
 国の新年度予算案は、公共事業を1割カット、削れるところは削り、伸ばしていくところには重点的に配分した。旧来と内容が違っている。十勝は継続事業を中心にほぼ要求通り、予算がついたが、今後の予算確保に向けてはさらに地域にとって必要なことは何か、知恵を絞っていくことが求められている。
 食料自給率を高めることは国の大きな課題。食料基地十勝には、農業基盤整備はまだまだ予算配分されるだろうが、さらに生産地としてのブランド、自給率を高めるためにはどうしたらよいか考えていくことが必要だ。
 具体的には、狂牛病問題などで、消費者の目が厳しくなっている中、安心、安全、クリーンなイメージをもっと打ち出してほしい。また、農産物の付加価値を高めることも。産業クラスターの取り組みは進んでおり、出てきた芽をいかに育て上げるかに注目したい。
 確かに経済情勢は厳しい。今まで先送りしていたことが許されない状況になっている。しかし、北の屋台事業に代表されるように、帯広十勝は特に若い人たちが元気。進取の精神がおう盛なのを感じる。問題意識を持って経営理念を磨き、それぞれの得意分野を伸ばしていく。そうすれば新たな事業の芽も生まれてくるだろう。厳しい時代に対応した取り組みに期待したい。

【日本銀行帯広事務所 田尻隆士所長】
観光産業の強化を
ブランド育成必要をもっと

 来年は全国的に景気の悪化が進み、国の構造改革が本格化する。十勝は少なからず影響を受ける。やはり、曇りか雨の予想となる。
 公共投資は削減され、建設業は厳しくなる。十勝農業も自由化が進めば、米、豪、中国の規模、価格に対抗するのは難しい。取り巻く商業環境も低価格の衣料品店の進出、100円ショップの登場などで、価格のグローバル化が進んでいるのが現状だ。
 課題を克服するためには、十勝としてどのように対応していくか、どのようなまちにしていくのか。ビジョンを明確にし、実行に移していくことが求められている。
 まず第一として観光産業をもっと強化すること。豊かな自然と恵まれた農業基盤を生かし、十勝らしさを生かした体験型観光で魅力は増す。地域の人との触れあい、憩い、学ぶ経験が、「また来たい」との思いにつながる。
 農業は有機栽培など付加価値を高め、「十勝ブランド」を育てる。加工産業で雇用も増え、建設業の受け皿にもなる。従来のように、農業を粗生産高だけでみるのではなく、輸送、加工など関連産業を含めてどれだけ地域に貢献しているのか考え、どの分野が足りないのか分析することだ。
 まちづくりは、少子高齢化に対応し、お年寄りが暮らしやすいまちを目指すこと。十勝らしい美しい街並みを、時間をかけて形成していくこと。まちづくりに必要なのは、利害ではなく、経済的な合理性で考え、何よりもここに住む私たちが参画していくことだと考えている。


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