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環境と調和する川づくり(2) 魚道改良の効果てきめん |
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官民一丸で生態系回復へ 一九九九年二月、帯広市内の売買川「サケのふるさと公園」にある落差工で、簡易魚道の設置工事が行われた。実施したのは建設業六社で構成する「十勝多自然型工法研究ネットワーク」。この落差工には既設の魚道が整備されている。管理する帯広土木現業所の了解があったとはいえ、完成した施設に手を加えるのは異例のことだった。
採用したのは「簡易デニール式」と呼ばれる魚道。流速を緩和する「阻流板」を二十五センチ間隔で並べたスロープ状の構造物で、施工期間が一カ月程度と短く、経費も数百万円で済んだ。愛知県や高知県などで設置例があり、魚道に関する文献を調べていた同グループでは「これしかない」と思ったという。
魚道改良の効果はてきめんだった。昨年八月、落差工の上・下流で魚類の生息調査を実施したところ、上流側で四十七匹もの魚類が確認できたのだ。その一年前の時点ではわずかに四匹。中には「ウグイ」の稚魚も確認され、メンバーを喜ばせた。逆に「ニジマス」は減少、これは明らかに釣り人の乱獲が影響したと見られている。
売買川では今年八月、行政と住民を巻き込んだ新たな川づくりの試みがスタートした。落差工の上流側を「魚たちの住処(すみか)にしよう」と、多自然型工法ネット、おびひろサケの会、帯広土現の三者が呼びかけ、ヤナギの植樹会が開かれたのだ。
十勝で進められる河川整備が最近、変わろうとしている。環境との調和に配慮し「多自然型工法」の導入が展開される一方で、流域住民の意見を工事に反映させようという動きが定着しつつある。管内でも特徴的な五件の事例から、新しい“川づくり”の方向性を探った。
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