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環境と調和する川づくり(1) 魚や人戻り、昔の面影回復 |
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管内代表する環境運動に 帯広市八千代を水源に札内川に注ぐ一級河川「売買川」(延長三十一・八キロ)。共栄橋の下流地点(稲田小学校の裏手)にサケの産卵床が整備され、かれこれ十年が経過しようとしている。ここでは「おびひろサケの会」がサケの放流を地道に続け、管内でも代表的な環境運動のひとつに数えられるようになった。
同会では一九八九年、わき水をパイプで川底に送り込む工事を帯広土木現業所に提案、工事が完了したのはその二年後。会では早速、親ザケを放流した。「第一号の親ザケが姿を消したので“ダメか”と思ったが、すぐに戻ってきたのでホッとした。あの時の感激は忘れられない」と太田さん。以後、この場所は「サケのふるさと公園」と名付けられ、住民の憩いの場にもなっている。
売買川にサケを戻そうとする運動は、太田さんが帯広第八中学校の教員時代に取り組んだ活動に端を発している。校内暴力、イジメなど広く世間で教育環境の悪化が問題になる中、生徒たちの情操教育の一環にと、稚魚の観察・放流をクラブ活動に導入したのだ。
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ふる里公園は建設省の「水辺の楽校」に指定され、市内の子供たちの自然教育の場に広く活用されるようになった。サケの会では今、究極の目標であるサケのそ上を実現させるため、千代田えん堤(池田町千代田地区)の魚道柵を開放するよう、関係機関と協議を進めている最中だ。
太田さんは「私が若いころは売買川でよく釣りをしたものだ。しかし現代では“川は危険”だとして人が寄りつかなくなってしまった。売買川はここ数年、魚や人が戻り、昔の面影を回復しつつある」と話している。(年間キャンペーン取材班=能勢雄太郎、写真=折原徹也) (00.10.20)
十勝で進められる河川整備が最近、変わろうとしている。環境との調和に配慮し「多自然型工法」の導入が展開される一方で、流域住民の意見を工事に反映させようという動きが定着しつつある。管内でも特徴的な五件の事例から、新しい“川づくり”の方向性を探った。
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<売買川>水源=帯広市八千代、流域面積=六十五・八平方キロメートル、延長=三十一・八キロ。アイヌ語の「ウウエガリプ」(集場=釣った魚を集めた)に由来するという説があるほか、太田さんによると、「丘をう回する川」という意味のアイヌ語に字を当てはめたという。 |